岡山での生活が始まりました。

 

タッチャンのおじいちゃんは

前年から、週3日の透析を始めていました。

60歳でした。

これより、14年、透析で生かされました。

 

糖尿病からの、腎不全でした。

透析の副作用って色々あるんです。

入退院の繰り返しでした。

最後は、腎臓を摘出しました。

働いていない腎臓って

あんなに小さくなってしまうんですね。

手のひらで包み込めそうでした。

 

麻酔から覚めないまま

暑い、暑い夏の日

74歳の人生を閉じました。

 

タッチャンのお母さんの

夏の日の思い出です。

 

津山の花火大会

いつ頃から開催されていたのでしょう

お母さんが物心ついたときには

夏の一大行事になっていたようです。

 

おじいちゃんはお母さんと

弟の弘さんを自転車に乗せて

花火大会に連れて行ってくれました。

 

何回行ったかなー。

でも、会場まで行ったことがないんです。

津山までの途中の「河面坂」を

上がりきったところで、おじいちゃん

「ここで花火を見よう」って言うんです。

 

そこから花火は

上がった「カス」しか見えないんです。

「バーン」という大きな音を聞いたこともありません。

会場までは12㌔、「河面坂」までは4㌔

 

二人を乗せて、坂を上がって

ここで力尽きたんですね

お母さん、弘さんと二人で

黙って見ていました。

おじいちゃんは、「わかば」の

たばこを吸っていました。