会長が何者かに射殺される
そこでバリーは気づきます
あの男(ゴルゴ13)に違いない❗
が、しかし今はそれどころではありません
話し合いの結果、配管を破り圧力を下げる作戦を決行しようとします
ではどうやって配管を破るか！？
室長との電話のやりとりで
バリーはゴルゴに託してみようとします
あ、あの男なら・・・
放射能漏れにより周辺にいた人々は隔離されています
その中にゴルゴを見つけ出すバリー
依頼の条件は50万ドルと会長を射殺したのを目撃した人物の命！
ゴルゴは被曝の可能性があるのですが引き受けることにします
それはいいんですが
ベッドの上で喫煙するのはどうでしょうか
ゴーストタウン化した街でライフル銃を調達します
別の場所での会議中にて
原子炉が爆発し
放射能が漏れ
最悪の場合被害はどれくらいになるのか？
広島の原爆の200倍以上あると考えられ
ロスが死の街になってしまう期間が
2万5千年・・・
2万5千年の荒野なのです
発電所はもう限界に近い状態です
そこにバリーとゴルゴが到着します
他の職員には軍の狙撃者として紹介します
トウゴウ中佐です
もう無理かもしれないが
作戦は決行します
最後まであきらめません
自分たちのやれることはやってみるのです
福島原発での現場もこんな状況だったんでしょうか
頭が下がる思いです
そして正しく命がけの決死の作業に入ります
ゴルゴが狙撃できる足場を全員で作り上げるのです
職員たちの覚悟に何を思うゴルゴ
放射能が充満し、高温の中
人海戦術で足場を作ります
もういつ被曝してしまうかわかりません
最後はゴルゴとバリーが突入します
視界が遮られた標的
頼りは設計図だけです
被曝メーターのブザー音が鳴ると同時に
ゴルゴは狙撃します
当たったのか！？、当たったのか！？
さあな・・・・・
何しろ標的が見えないんだ
図面の正確さん信じるしかない
図面は正確だ！
なら俺の仕事は終了だ・・・
切羽詰まった中での二人の会話
それでもゴルゴは冷静です
作戦が成功したことを確信したバリーは
防護マスクを取って歓喜します
あんたとのもう一つの約束
目撃者の命だが・・・
ここで果たすよ
私がその目撃者だ・・・
この作戦を思いついた時点で
バリーは死の覚悟をしていたのです
最後の一服にゴルゴは・・・
タバコに火を点けるゴルゴ
あれだけ死への危険を避けるゴルゴがここまでさせたのは
バリーの命を懸けた行動への敬意の現れでしょうか
ゴルゴらしくないとも言われます
しかし私はゴルゴ13屈指の名場面であると思っています
このことはすぐさま会議に報告されます
最悪の事態は回避されたのです
直後の記者会見で所長は今回の事故は
あろうことか過激派のバリーの仕業だと説明します
どこまでも自己と会社のために生きるクズてす
ところが会見の途中でバリーが被曝し死亡したとの知らせが入ります
命を懸けて事故を防いだと
それでもまだ死人に口なし、好都合じゃないかと言う所長
悪人の鑑です
それに対して室長は人間味のある人物で
今までの発言(過激派の犯行)を撤回します
今回の事故の責任は政治的理由により
運転を急いだ会社にあると言い
自分を犠牲にしてロスを救ったのはコモン・バリーであると・・・
会見場は騒然とします
隠蔽なのか？
どこまでが真実なのか？
日本でも見たような光景です
やはり原発は危険で恐ろしいものなのでしょうか
室長は答えます
基本的には原子炉も石油や石炭と同じなのです
ただ、暴走してしまうと今の科学では押さえきれない
そのために何重もの安全装置があると
では何故事故が起きたのか・・・
問題は機械ではなく人間であり
そのためには技術者の養成が大切だと言います
しかし人間のやることなら必ず事故はまた起きるだろうと詰め寄られ
ないとは言いきれませんとしか答えられません
じゃあ、いったいどうすればいい？
もう室長にも答えは見つかりません
どうしたらいいのでしょうか！？
最後のページは大きな問題を抱えたままこの作品は終わります
2万5千年の荒野は今から30年ほど前に作られました
なんとあのチェルノブイリ事故以前の作品なのです
改めてさいとう先生の先見の明に驚かされます
昨年堺で行われたゴルゴ展のプレイベントで
先生は日本の原発について反対されていたようで
とうとう日本もパンドラの箱を開けてしまうのだなと危惧されたそうです
だって人間に制御できないものは作ってはいけないと言っておりました
悲しくもその予感は的中し
あれから4年が経っても問題は山積みです
いったいどうしたらいいんでしょうか？・・・