ついに3年掛けて『三国志』を読破した。30歳の頃に読み始めて33歳で読破したのも狙い通り。当初は僕がリピーターとして愛用していた近所のマンガ喫茶で希望コミックス全60巻を読破予定だったのだけど、3巻まで読破したところで閉店となってしまい、近所の図書館で文庫版(全30巻)を読破することになった。どうせなら希望コミックス版で読破したかったよう。・・・・・と思ってたのだけど文庫版完結巻の横山先生御本人の「あとがき」によると執筆当時には把握されて無かった情報を書き足した書き換え版らしいね。

 僕が『三国志』を愛読しようと思ったきっかけは、やはり『レッド・クリフ』ですね。他にも父の蔵所に『徳川家康』や『水滸伝』の単行本が全巻所蔵されていたので、横山光輝先生の大河もの自体にも興味を抱いていた。自分が子どもの頃にテレビ東京で(ほとんど内容を覚えてないけど)アニメを毎週のように視聴していたことも大きいし、自分が藤子ファンなのも大きい。と言うのも藤子不二雄A先生は『毛沢東伝』を手掛けており、毛沢東が少年時代に『水滸伝』や『三国志』に影響を受けていた描写があったり、藤子ファン仲間にして『お笑いスター誕生』ファンサイトの創設者で或る漂泊旦那さんがプロフィールに「横山光輝先生のファン」でも或ることを表記していたので、余計に興味を抱いたことも原因だったりする(と言いつつも自分は藤子ファンながら建国後に文化大革命を実行した殺戮権力者としての毛沢東が描かれてない『毛沢東伝』に嫌悪感を感じてるので、作品を批判した竹中労氏の発言を支持してたりする)。

 『レッド・クリフ』の先入観があったので、蜀が呉だと対戦していたのは史実ではあっても、個人的に抵抗があったりもする。周瑜VS孔明って!!映画での絆は何だったんだよ!!後、凄い男ばかり登場する中で個人的に感情移入したのは孫権だったりするんだよね。

 とはいえ『三国志』って何気に少年マンガの王道でもあったりすると思ってるのね(ゲーム化し易いのも納得)。そして凄く日本人好みの作品な気がする。俺は玄徳が亡くなるまでを描いたのかと思ってたのだけど、実は蜀が滅亡するまでを描いてたりするのは驚いた。後期も後期で孔明VS仲達の知恵VS知恵の対決は興味深かった。

 どうでもいいけど『三国志』が連載開始したのは昭和46年。15年に掛けて連載されたようだけど、連載途中で『徳川家康』全23巻を書き下ろししてるのか!!(単純に凄い)。横山光輝先生と言えば少年では『鉄腕アトム』の双璧だった『鉄人28号」を連載していたなど、手塚先生と互角に少年誌で活躍されてた作家でもあったと思うし、晩年は大河ものをライフワークとしていた印象を僕の中で或る。