前売り券を購入済みだったので先々週に特撮ファンの弟と『獣電戦隊キョウリュウジャー』ーガブリンチョOFミュージックー×『仮面ライダーウィザード』ーINマジックランドーの同時上映を鑑賞しに行った。今年に入って劇場で鑑賞した映画は『宇宙戦艦ヤマト』2199ー第4章「銀河辺境の攻防」ー、『渾身』『カラカラ』『ホビット』ー思いがけない冒険ー、『特命戦隊ゴーバスターズ』VS『海賊戦隊ゴーカイジャー』、『ダイ・ハード』ーラストデイー、『スタードライバー』『ライフ・オブ・パイ』ートラの漂流した227日ー、『ジャンゴ』ー繋がれざる者ー、『ドラえもん』ーのび太のひみつ道具博物館ー、『オズ』ーはじまりの戦いー、『ひまわりと子犬の7日間』『宇宙戦艦ヤマト』2199ー第5章「望郷の銀河間空間」-、『ボクたちの交換日記』『図書館戦争』『仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事』ースーパーヒーロー対戦Z、『ドラゴンボール』Zー神と神ー、『ハッシュパピー』ーバスタブ島の少女ー、『ラストスタンド』『舟を編む』『バレッド』『探偵はバーにいる』2-すすきの大交差点ー、『宇宙戦艦ヤマト』2199ー第6章「到達!大マゼラン」ー、『ハル』『俺はまだ本気出してないだけ』『100回泣くこと』『終戦のエンペラー』『ショート・ピース』に続いて29作目だ。

 今でこそ、子ども向けのアニメも1本の長編を時間掛けて上映するのが当たり前になったけど、僕らの子どもの頃は東映アニメフェア然り、『ドラえもん』も同時上映が毎年上映されていた時代。同時上映って響きがワクワクするね(と言いつつもポケモンやピクサーは同時上映或るよね。単発作品だけど)。

 僕らの子どもの頃の特撮映画って言えば『ゴジラ』シリーズだけど、現在は戦隊とライダー。冬は年末にライダー、年が明けて戦隊が1本だけど、夏は同時上映。さて前置きはこの辺にしといてレビューに入ろう。


・『獣電戦隊キョウリュウジャー』ーガブリンチョOFミュージックー

 今までライダー映画中心に撮られていた坂本浩一監督がオープニングのスタッフロールで拝見して驚いた。冒頭でのアイドル:天野美琴(中村静香)のライブ会場にデーボス軍が乱入し、キョウリュウジャーが登場って・・・・・ヒーローショーかよ!通常のTVシリーズと比較すると劇場版は、お祭り要素が強い分どうしてもツッコミ処が多くなるのは戦隊・ライダー共に言えるけど、最大のツッコミ処はこのヒーローショーぶりだよ(イアンなんて観客の女の子を口説いたりしてたし)

 尚、パンフレットによると美琴のライブはシアターGロッソで催されたらしく、観客全員が一般応募だったらしい(どうりで余計にヒーローショーになる訳だ)。尚、坂本監督によるとレムネア役の桃瀬美咲さんとアーシー役の佃井皆美さんの御二人は「吹き替え無しでアクション出来る女の子」なのでキャスティングされたらしい。

 それにしても坂本浩一監督の作品だけあって生身のアクションも多い。金曜ナイトドラマ版『秘密』で相馬春樹を演じていたのがダイゴ役の竜星涼さんだと知った時は驚いたけど、もしも年が明けた劇場版戦隊でも坂本監督の作品になったら、ダイゴも吹き替え無しのチャレンジになりそうな予感がする

 坂本監督のインタビューで仰ったように坂本監督のやりたいことが詰め込みまくったお祭り映画だったのでは無いだろうか。まあ、30分しか上映時間が無いので詰め込みすぎって言ってしまえば、それまでなので冬の映画に期待か?そして今回の見所は、やっぱり熱唱シーンですね。それと美琴が捕らわれてるシーンね(殴)。


・『仮面ライダーウィザード』ーINマジックランドー

 藤子ファンの自分が真っ先に連想したのが07年にリメイクされた大長編ドラ5作目「のび太の魔界大冒険」だった。『ハリー・ポッター』と言うより「のび太の魔界大冒険」。と言うのも


>パラレルワールドの世界

 なんだよね。晴人とコヨミのメイン二人以外はマジックランドの住人。ってのも魔界大冒険そのもの。だが感想はと言うと


>今年の作品では『ダイ・ハード』5以来の期待ハズレ


 だったね。先述したように戦隊・ライダー共にTV放送と比較するとお祭り要素が強い分、ツッコミ処も多いのは劇場版あるあるだ。しかも、SukoshiFushigiを追求していた藤子F先生がプロ作家として丁寧に描いてた部分を曖昧に描くケースだったりもする。だけど今回みたいに作品の主幹となるマジックランドを描くうえでも同じケースだと最早、台無しになってしまう。

 例えば、昨年は生命が通貨になった世界を描いた『TIME』が公開され話題になったけど、富俗層が長生き出来て、貧困層が短命ってのは或る意味で実社会のリアルな仕組みだと思うのだけど、こちらのマジックランドでは魔力流通システムで、後ほどタナトスの器のエネルギーになってることが発覚


・・・・・『TIME』はSF映画なので、この設定だと子ども向けだと難解すぎるし、只のパクリになってしまうってことを考慮しても、パラレルワールドを描くのならば、私生活そのものは我々と変わりないことを示して欲しい。それに「お金や水などは有限だ」ってことは子どもの内に理解させるべきでは無いだろうか?


>エメラルド城のマヤ大王(忍成修吾)は実は魔法が使えない


 マジックランドの住人ながら魔法が使えないってのは『アイリス・ゼロ』を連想してしまうね。孤独な大王がコヨミと背中合わせで語りかけるシーンは個人的に気に入ってるのだけど、『ハリー・ポッター』はホグワーツで7年間寮生活で学ぶ訳だし、もしもボックスで魔法世界に行っても、魔法は科学の変わりだから、授業もあれば、私生活の積み重ねで或ることが描かれてる。のび太でさえチンカラホイでスカートめくりが出来たんだぞう!!

 まあ『アイリス・ゼロ』に登場する子みたいに先天的なアイリスを持っていたとしよう。とはいえ『アイリス・ゼロ』の水島透だって、『アイリス・ゼロ』なりに屈折しつつも客観視出来るようになって理解出来た心が謎解きものとしての面白さを発揮している。水島透と同じポジションのマヤ大王は今まで生きてきて何も学ばなかったのだろうか?

 
・・・・・パラレルワールドのマジックランドに若き孤独の王


 これだけ面白い要素が描かれながら、それが生かしきれてなくて、只の子ども騙し作品になってしまった気がする。そして例のあの人は何故ポワトリンに変身しなかったんだ。あと、そうそう。こっちの世界では魔法通貨システムを知らずに隼人がドーナッツを盗み食い未遂してしまいそうになり、変身して警察に協力するKABA.ちゃんを邪魔するわ、挙げ句の果てに凶悪犯として隼人が指名手配されたから、絶対にKABA.ちゃんに嫌われたね。KABA.ちゃんに嫌われる隼人ってのが斬新だった!!