前売り券を購入済みだったので夏休み中の弟と月曜日の夜中に『終戦のエンペラー』を鑑賞しに行った。今年に入って劇場で鑑賞した映画は『宇宙戦艦ヤマト』2199ー第4章「銀河辺境の攻防」ー、『渾身』『カラカラ』『ホビット』ー思いがけない冒険ー、『特命戦隊ゴーバスターズ』VS『海賊戦隊ゴーカイジャー』、『ダイ・ハード』ーラストデイー、『スタードライバー』『ライフ・オブ・パイ』ートラの漂流した227日ー、『ジャンゴ』ー繋がれざる者ー、『ドラえもん』ーのび太のひみつ道具博物館ー、『オズ』ーはじまりの戦いー、『ひまわりと子犬の7日間』『宇宙戦艦ヤマト』2199ー第5章「望郷の銀河間空間」-、『ボクたちの交換日記』『図書館戦争』『仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事』ースーパーヒーロー対戦Z、『ドラゴンボール』Zー神と神ー、『ハッシュパピー』ーバスタブ島の少女ー、『ラストスタンド』『舟を編む』『バレッド』『探偵はバーにいる』2-すすきの大交差点ー、『宇宙戦艦ヤマト』2199ー第6章「到達!大マゼラン」ー、『ハル』『俺はまだ本気出してないだけ』『100回泣くこと』に続いて27作目だ。

 特典の付いてない作品に前売り券を購入するケースは滅多に無いのだけど、予告拝見して是非、お金払ってでも鑑賞しに行きたいと思ってはいた。史実に基づいた作品だからハズレってことは無いだろうし、『終戦のエンペラー』というタイトル自体が単純に格好良い。弟が寮生活を初めてから終電も意識しないとならないので、映画の日でも映画鑑賞しに行けない日が増えたので、前売り券を購入すれば1800円払う必要が無いってのも理由だったりする。

 昭和天皇の戦争責任の追求と処遇をアメリカ側の視点で描かれた作品でパンフレットによると今年亡くなった夏八木勲さんが演じていた官僚:関屋貞三郎氏はプロデューサーの奈良橋朋子さんの母方の祖父だそうだ(さすがに東条英機や近衛文麿みたいに戦犯として扱われずに市井の人として生涯を閉じたらしいけどね)。

 親日家でも或るフェラーズ准将がマッカーサー元帥の特命で、様々な証言者と面会するシーンは歴史ミステリーとしての面白さを感じる。重厚な作品だけど、決し重苦しいだけの作品では無く、フェラーズ准将は大学生の頃に日本人女性:アヤ(初音映莉子)と恋人同士になっており、アヤの捜索もフェラーズの課題となっている。それにしても予告を拝見した時は西田敏行さんが調査対象の大物政治家だと思い込んでいたんだけど、まさかのアヤの叔父さんだったとは驚いた。パンフレットによるとフェラーズ准将は実在する人で(1896~1973)・・・・・映画の設定だと30過ぎて大学生になったのか?だなんてボケはさておき、大学生の頃のボナー・フェラーズは、戦前に日本人女性と出会い恋をしたという設定を除外すれば、どこにでもいそうな普通の大学生で青臭い雰囲気も漂っている。そして、マッカーサーの特命で東奔西走し苦悩する准将は社会人としての姿が描かれてる。フェラーズ准将を演じたマシュー・フォックス氏自体もパンフレットのインタビューでその違いを意識して演じ分けたと仰ってる。フェラーズ准将が実際には1896年生まれだなんて見事なまでに設定詐称ですな!!

 それにしても、この作品は結論してしまうと天皇の戦争責任の追求に東奔西走していった無名のフェラーズ准将ではなく、天皇と並んで写真撮影されたマッカーサーは凄いで解決されてしまう作品な気がする(苦笑)。