昨日の『ピブリア古書堂の事件手帖』にて、ついに『ユートピア』ー最後の世界大戦ーがオンエアされましたね。さてレビューの前にTOKYOMXでは火曜18:30はキテレツ再放送。そうです。本田智恵子さんが亡くなって最初の放送です。ちなみに今回は新潟の妙子からセーターがブタゴリラ宛に送られて、実は勉三さんが編み物が得意だと発覚するエピソードだった。本田智恵子さんのご冥福お祈りいたします。合掌!

 僕はピブリアの原作は未読なんだけど、最後の世界大戦を取り上げたことを存じていたし、元々興味があったので、とりあえずドラマの方を先に毎週視聴している側だったりする。koikesanのブログで知ったことだが、今回は僕が入会していた藤子不二雄ファンサークル「ネオユートピア」の41号にて会員さんインタビューに応じた名和広さんが資料提供に協力してたらしい(と言いつつもエンディングでの作品紹介に眼中を向けてたので見逃してしまった)。

 個人的に「でんでん」さんは個人的にて個性派名脇役として好きな役者さんの一人でも或るんだけど、全然、藤子ファンぽくない(笑)。どちらかと言えば雀荘に出入りしてそうだし、ドラマでも描かれてる通り、一升瓶で焼酎飲んでる中年親父の姿が目に浮かぶ。・・・・・って藤子作品には麻雀(カモられるのが定番)ネタとして拝見する機会も多いし、お酒が好きな藤子ファンも結構多いんだけどね。

 見所はやはり資料提供ぶり。何しろ本物のマニアが提供する訳だから、手入れの丁寧さや保存状態もリアル。俺なんか藤子・F・不二雄大全集が刊行されるまで、まんだらけのガラスケース越しの藤子不二雄ランドを羨望の眼差しで傍観していたので敷居の高さも感じてた身分だし、昭和に発行されたコロコロが並んでる姿にも必然的に釘付け状態だったね。栞子が足塚不二雄を説明する場面も「何と月9で足塚不二雄を紹介しているよ」ってことに「生きてる。動いてる」状態だったね。

 とはいえ、原作未読の自分がクレーム書くのも何だが、通常の方が丁寧な作り方だったかな。原因は先週の『晩年』が中途半端なところで終了したことが原因。原作既読の藤子クラスタによると、実際に原作の内容が絡む場面が登場しているらしいのだが、今回のドラマは栞子が初めて幻の単行本『ユートピア』ー最後の世界大戦ーを手にするような雰囲気が漂っている。だが、敢えて言おう。


>100万円単位の本の中身を開く緊張感を感じない。


・・・・・俺自身は美本マニアと真逆で、藤子単行本でさえメガネを外して寝そべりながら愛読することも多いけど、マニアはそういったことは気にするだけに剛力さん恐ろしいと思っちまったよ。まあ、向こうは向こうでプロとして「初めて幻の単行本『ユートピア』ー最後の世界大戦ーを手にするシーンをプロとして撮影したかったんだろうけど、こればっかしはどうしてもマニア目線で着眼してしまう。


 とはいえ、原作の内容に触れるエピソードをカットしたのは一般視聴者の視点でも痛い。まあ、栞子と大輔にも共同作業者としての絆も芽生えだした時期で、ドラマも折り返し地点を過ぎた頃という意味では先週からの続きも考えさせられることも或るけどね。