建国記念日の午前中に特撮ファンの弟と『特命戦隊ゴーバスターズ』VS『海賊戦隊ゴーカイジャー』を鑑賞しに行った。今年に入って劇場で鑑賞した映画は『宇宙戦艦ヤマト』2199ー第4章「銀河辺境の攻防」ー、『渾身』『カラカラ』『ホビット』ー思いがけない冒険ーに続いて5作目だ。

 当日は前日同様に午前6:25に目覚ましセットしていて、愛犬の散歩してから行った。日曜日は『聖闘士星矢』Ω、『宇宙兄弟』、そしてスーパーヒーロータイムを視聴しているので連休なのに出勤日よりも早い時間帯に起床して、『笑っていいとも』は普通にリアルタイムに視聴しちまったぜい!

 ザンギャッグとエンター。こいつらが同盟を組むってだけで迫力ある。それでいて違和感を感じず『特命戦隊ゴーバスターズ』でもなく、『海賊戦隊ゴーカイジャー』でもなく、自然な形で『特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャー』になってたのは、さすがだと思ったね。特撮って二次元的な捉え方をされるけど、生身のアクション然り、2次元的な要素を三次元で表現してるからこそ大スクリーン向けの作品だからね。大スクリーンでの迫力を重視していることには好感を抱く。


 とはいえ、ライダーにも言えるけど本来は毎週放送されるTVドラマとしての展開が主体で映画はお祭りみたいなところが或るからね。全体的に言えるけど映画だとTVシリーズとの違和感的なツッコミ処も拭えない。まあ、ツッコミ処はツッコミ処で面白かったりするんだけど、自分が藤子ファンだからSukoshiFushigiを追求していったF先生がプロ作家として丁寧に描いていった部分を強引に力技で解決していった構成は納得出来ない。1772年にタイムリープしてしまったことを即答出来るJも凄いけど、何故、ヨーコは江戸時代にタイムリープしてしまったことを理解出来たんだ?だからこそ『キテレツ大百科』のエピソード「江戸時代の月面図」のオチが秀逸だからこそ、ジュブナイルものとして解りやすい面白いエピソードだと実感してしまうね。

 この映画のテーマ「バディロイドとの絆」はゴーバスターズの普遍的な魅力であり、終盤を実感する意味でも描く価値が或る。とはいえ、バディロイドが感情を取り戻すシーンも予測通りと言うか力技なんだよね。泣ける作品が好きな涙脆い自分でさえ気になってしまったので泣ける作品に嫌悪感を抱いてしまう人は抵抗を感じたのではないだろうか?『みどりの守り神』のラストの「鳥が」に何度拝見しても泣かされるのは光合成の仕組みを描いてるからこそ理屈では無い生命の尊さに希望を感じるからだよ(と言いつつもバディロイドとの絆そのものが好きなので結局は強引なご都合主義に単純に泣けた自分もいたけどね)。そしてゴーバスターズの魅力でも或るメンバーそれぞれの弱点もチキンカレーを食していたマーベラスと対峙した時のヒロムのみ。単独でジョーとルカを説得しに来たリュウさんなんて熱暴走させるチャンスじゃねーか!!(そこが一番のダメ出しポイントかい!)

 とはいえ、ゴーカイジャーを先輩として描いたことには文句無しにこの映画の魅力だったね。何しろゴーカイジャー自体が歴代の戦隊ヒーローを先輩として登場させることによって、ヒーローとしての迷いを描き、先輩に何らかの形で叱咤激励され一歩前進するという意味では普通の若者だと実感するし、子ども騙しでは無い普遍性も感じるね。地球を旅立ったゴーカイジャーは当初は後輩のゴーバスターズを半人前だと思ってたのが継承者として認めていく姿を描かれるってだけで戦隊ヒーローの繋がりを感じるね。なまじゴーカイジャーとゴーバスターズって対極タイプでゴーカイジャーは海賊ゆえにダークヒーローものとしても格好良さを感じるので余計に共通する部分に普遍性を感じるね。