韓国短編小説「菌」が原作。

これは実際に起こった「加湿器殺菌剤事件」を取り上げた作品。事件は2011年にあかるみになり日本でもニュースになっていました。一部では「家の中のセウォル号」とも言われているそうです。




空気殺人

TOXIC




    

2022年4月公開

108分


テイン評価

★★★★☆

思わぬどんでん返しでした



あらすじ

病院の医師として働くテフン(キム・サンギョン)は妻のギルチュ(ソ・ヨンヒ)とひとり息子のミヌと幸せに暮らしていた。

最近ミヌの体調が良くない。心配はするものの元気になりスイミングスクールに行った。しかし、突然泳いでいる途中で動かなくなった。

テフンの病院に運ばれて急性肺疾患と診断された。

ギルチュは入院の準備をするため家に帰る。

「すぐに戻るから」と…


ギルチュの妹ヨンジュ(イ・ソンビン)は弁護士として活躍中。姉の家を訪ねるとギルチュが冷たくなって倒れていた。死因に疑問を持ったテフンはギルチュの肺を調べるとミヌと同じ肺疾患だった。


ヨンジュによると5ヶ月前に健康診断した時は病気はなく健康だったと言う。調べると肺疾患など見当たらない。なぜ、急に死ぬまでになったのか…


過去に同じ案件があったが春になると患者がでなくなるらしいが何が原因なのかわからないままだった。


同じような肺疾患で体調が悪い人や死亡した人のところへ行きテフンは共通するものを見つける。

それは部屋の乾燥を防ぐための“加湿器”と加湿器専用殺菌剤の“アイカルクミ”だった。簡易的に調べてもらうと人体に影響があるものが検出された。


ヨンジュは姉の死の真相を知りたかった。


“アイカルクミ”の販売元のオーツー社長は休職中のウシク(ユン・ギョンホ)を復職させ次期社長をちらつかせて製品の成分分析と都合の悪い資料を隠蔽させる。


“アイカルクミ”が原因らしい被害者がヨンジュの弁護士事務所に現れて民事訴訟を起こすことになるのだがウシクはあらゆる手段を使い阻止する。


テフンの前にもウシクが現れミヌを助けたければ…


裁判の流れはテフンたち原告側を苦しめる。しかも不利になる証言をテフンはする。


ウシクがオーツー社長に就任した日 元社長が逮捕された。そのニュースを見た途端、大声で泣くウシクの姿があった。


加湿器殺菌剤事件が明るみに出る以前、同じ病状で亡くなった少女ミンジがいた。父親は会社を休職するも呼び戻され復職となり娘と妻の死の真相を知ってしまった。簡単に解決できる問題ではないので テフンに協力してもらうことになる。

ミンジの父親はウシクだった。



感想

韓国内で殺菌剤は1000万個販売され2万人が被害に合い100人弱が死傷したとのことです。

急に家族が亡くなるのは青天の霹靂 どれだけ苦しいか…

ウシクの会社や社長に対する怒りはどれほどか 社長の発言に「韓国人(国籍)ではないから 誰が死のうか関係ない。」酷すぎる。

どんなことがあったのか知りたい方は映画見てください。


キム・サンギョン今回は医師ですが やってることが刑事です。イメージですよね〜。


重い題材ではありますが それほど難しくなく進みました。悪い時と優しい時のユン・ギョンホの顔が見どころかしら