移動した先のコンサートの初日が終わった。
ジュンケイさんの熱は39度近くあった。
「ソニル、そんな辛そうな顔をするな。兄貴は大丈夫だから」
力なく笑うジュンケイさんになんだか悔しくなった。
「どうして、どうしてジュンケイさんは無理して笑うんですか。」
「私の前では元気で明るいジュンケイさんでなくてもいいですから…
辛い時は辛い。苦しい時は苦しいと言って欲しいです。」
「私はもっと、ジュンケイさんの力になりたいだけなのに助けて欲しいって言ってくれればどんなこともするのに…
どうして、大丈夫って言うんですか?」
私が今、思っていることをジュンケイさんにぶつける。私の瞳が潤んでくる。
「ジュンケイさんが無理してたら 私だって辛いんです。」
「ソニル、泣いてるのか?」
ジュンケイさんの手が私のまぶたに触れる。
その手をぎゅっと握りしめた。
ジュンケイさんがベッドに入るのを確認してジュンケイさんの部屋を出る。
「ソニル、兄さん平気?」〈ウヨン〉
「まさか、兄さんの方が無理してたなんて…」〈チャンソン〉
メインボーカルがこんな状態で明日のコンサートはどうなるんだろう。
その夜は付きっきりで看病をした。
深夜まで咳き込み、翌朝もまだフラフラしていた。
その姿は私を辛くさせた。
そして…その日のコンサート
「みなさん、今日は千秋楽ステージです。頑張っていきましょう。」
ジュンケイさんの言葉にメンバー、スタッフ一同気合いを入れた。
オープニングが流れ照明がメンバーを照らす。
立っているのも辛いはずのジュンケイさん。
一番汗をかいて真っ赤な顔をしている。
(ジュンケイさん…)
ウヨンさんのソロで舞台裏へ戻って来たジュンケイさんは私に倒れかかる。
身体を支えると熱い、もしかしたら40度ぐらい熱があるのかも…
「少し、休みましょう。」と言っても首を振る。メンバーも「休んで」と言うけれど…
「大丈夫、ウヨンが終わりそうだ。さぁ、ステージに戻るぞ。」
笑顔で私に手を振りステージに戻る。
(苦しい)胸が苦しくなる。
「ソニルさん、大丈夫かい?見守る側の人間が一番辛いのはこういう時だね。」
私の横でステージを見ているチーフマネは呟いた。
ステージではふらつくジュンケイさんをウヨンさんが支えながらジュンケイさんの分までステージを盛り上げる。
さりげなく背中をさするニックンさん、元気になったばかりのテギョンさん、チャンソンさんも…
ジュンケイさんのパートを代わりに歌うジュノさん、ずっと笑顔のジュンケイさん。
(ダメだ…涙が…)
彼らはファンのために妥協せずステージを頑張っている。
「ソニルさん、泣いちゃダメだよ。しっかりとみんなを見てなきゃ。」
チーフマネに言われるけれど、涙が止まらない…
2回のアンコールをやりきるとコンサートは終わった。
みんなから支えられながら舞台裏に帰ってきた。
「なぁ、ソニル。ファンのみんな笑ってた?喜んでた?」
「はい、もちろんですよ。最高でしたよ。」
そう言うとジュンケイさんは安心したみたいで倒れてしまった。
ジュンケイさんはそのまま病院へ運ばれて、私が看病する。
翌朝…
「あれ?ここは…」
「コンサートの後、倒れてしまったから病院ですよ。」
「あ、みんなにジュンケイさんが目を覚ましたの知らせなきゃ。」
座っていたイスから立ち上がろうとすると私の腕をグッとつかむ。
「待って、行かないでソニル…」
「ジュンケイさん。」
「ソニルが言ってた意味がやっと、わかったよ。」
ジュンケイさんの熱は39度近くあった。
「ソニル、そんな辛そうな顔をするな。兄貴は大丈夫だから」
力なく笑うジュンケイさんになんだか悔しくなった。
「どうして、どうしてジュンケイさんは無理して笑うんですか。」
「私の前では元気で明るいジュンケイさんでなくてもいいですから…
辛い時は辛い。苦しい時は苦しいと言って欲しいです。」
「私はもっと、ジュンケイさんの力になりたいだけなのに助けて欲しいって言ってくれればどんなこともするのに…
どうして、大丈夫って言うんですか?」
私が今、思っていることをジュンケイさんにぶつける。私の瞳が潤んでくる。
「ジュンケイさんが無理してたら 私だって辛いんです。」
「ソニル、泣いてるのか?」
ジュンケイさんの手が私のまぶたに触れる。
その手をぎゅっと握りしめた。
ジュンケイさんがベッドに入るのを確認してジュンケイさんの部屋を出る。
「ソニル、兄さん平気?」〈ウヨン〉
「まさか、兄さんの方が無理してたなんて…」〈チャンソン〉
メインボーカルがこんな状態で明日のコンサートはどうなるんだろう。
その夜は付きっきりで看病をした。
深夜まで咳き込み、翌朝もまだフラフラしていた。
その姿は私を辛くさせた。
そして…その日のコンサート
「みなさん、今日は千秋楽ステージです。頑張っていきましょう。」
ジュンケイさんの言葉にメンバー、スタッフ一同気合いを入れた。
オープニングが流れ照明がメンバーを照らす。
立っているのも辛いはずのジュンケイさん。
一番汗をかいて真っ赤な顔をしている。
(ジュンケイさん…)
ウヨンさんのソロで舞台裏へ戻って来たジュンケイさんは私に倒れかかる。
身体を支えると熱い、もしかしたら40度ぐらい熱があるのかも…
「少し、休みましょう。」と言っても首を振る。メンバーも「休んで」と言うけれど…
「大丈夫、ウヨンが終わりそうだ。さぁ、ステージに戻るぞ。」
笑顔で私に手を振りステージに戻る。
(苦しい)胸が苦しくなる。
「ソニルさん、大丈夫かい?見守る側の人間が一番辛いのはこういう時だね。」
私の横でステージを見ているチーフマネは呟いた。
ステージではふらつくジュンケイさんをウヨンさんが支えながらジュンケイさんの分までステージを盛り上げる。
さりげなく背中をさするニックンさん、元気になったばかりのテギョンさん、チャンソンさんも…
ジュンケイさんのパートを代わりに歌うジュノさん、ずっと笑顔のジュンケイさん。
(ダメだ…涙が…)
彼らはファンのために妥協せずステージを頑張っている。
「ソニルさん、泣いちゃダメだよ。しっかりとみんなを見てなきゃ。」
チーフマネに言われるけれど、涙が止まらない…
2回のアンコールをやりきるとコンサートは終わった。
みんなから支えられながら舞台裏に帰ってきた。
「なぁ、ソニル。ファンのみんな笑ってた?喜んでた?」
「はい、もちろんですよ。最高でしたよ。」
そう言うとジュンケイさんは安心したみたいで倒れてしまった。
ジュンケイさんはそのまま病院へ運ばれて、私が看病する。
翌朝…
「あれ?ここは…」
「コンサートの後、倒れてしまったから病院ですよ。」
「あ、みんなにジュンケイさんが目を覚ましたの知らせなきゃ。」
座っていたイスから立ち上がろうとすると私の腕をグッとつかむ。
「待って、行かないでソニル…」
「ジュンケイさん。」
「ソニルが言ってた意味がやっと、わかったよ。」