「あぁ、僕も今のニックンのようにミナに熱い視線で見つめられたいなぁ~」
ニックンさんを見ていた私の後ろにジュンケイさんとウヨンさんが立っていた。
「兄さん、PAN.Kの着ぐるみ着て逆立ちして踊ったら見てくれるかも…」
「よし、じゃあやる。」
そんなことしなくたってちゃんとジュンケイさんのことも見てますから~

電話をしている顔が険しいニックンさん
「ミナ、探りに行ってきて…」
私には無理なのにジュンケイさんとウヨンさんが背中を押す。
「行ってらっしゃい~」
ニックンさんの後ろから声をかけようとしたら不意に振り向く…
なにかにつまずく、倒れそうになる、ニックンさんが腕を掴んで…
ドサッとニックンさんの腕の中に倒れ込む。
「だ、大丈夫ですか?」
「僕は大丈夫だよ。」
あ、この状況は私がニックンさんを押し倒した感じになっている。
慌て立ち上がろうとすると、髪の毛が引っ掛かり…
「動かないで」
やさしくほどいてくれるニックンさん。
後ろで見ていたジュンケイさんとウヨンさん。
「ウヨン、ミナがニックンを押し倒したぞ!!」
「ニックン兄さん、羨ましいかも…」
私のドキドキは最高潮~(//∇//)
謝る私に王子スマイルのニックンさん…
耳元で(ミナさんに抱きつかれてちょっと、嬉しかったよ。)
あわわ、心臓止まりそうです。

「ねぇ、少し時間ある?相談したいことがあるんだけど…」
ちょっと寂しげな顔で私を見た。
夕方、近くの公園のベンチに2人きり、着ていた上着を私に掛けてくれる。
ポケットにビー玉が入っていた。

ニックンさんはそのビー玉を見ながら私に話す。今、会いたい人はビー玉をくれた年下の男の子で…
事務所にスカウトされた頃、車椅子のケビンという少年に会った。
好きだった野球ができなくて落ち込んでいるときに公園でダンスを踊る僕を見に来ていた。
そのうち、夢を語り合うようになり、僕は世界的有名な歌手になること。ケビンはケガを直してまた、野球をやること。
いつか叶うときキャッチボールをしよう。と約束したこと…
頑張る証しにビー玉をくれた。けれど、急にケビンは来なくなり、僕は韓国へ行かなくてはならなくなった。
せっかく、アメリカに来たのに今、会わないともう、あえないかも知れない。
探してもらっているけど、見つからない。
「ミナさん、このことはメンバーに内緒だよ。心配するから」
言えなかった気持ちを私に言ったニックンさんは少し、スッキリした感じになった。