大変お待たせいたしました!

千秋楽次の日からニューヨークに行って、帰ってきてすぐ舞台「トロイラスとクレシダ」が始まったから、少し時間が空きましたが、皆様と思い出しながら共有して頂けると、嬉しいです。

だいぶ長くなりました^^;

よろしかったらお付き合いください。


Q1: 嵐が丘は音楽にも重きを置かれていたようですが、稽古から本番まで、キャストの方、演出家、演奏者の間のやり取りの様子を教えていただけますでしょうか。

A: もう最初の顔合わせの段階で、音楽があるよ、という報告を受けていました。そしてなんと、もう音楽はできていて、こんな感じとデモを聞かせていただきました。「偶然にもミュージカルをやってらっしゃる役者さんが多いので」と、音楽のこのタイミングで喋るとか動くとかありますので、ご協力どうぞみたいな告知があり(笑)。その瞬間衝撃でしたね、これは、新しいかたちの演劇になるぞ、と。で、稽古場では、どこでM何番(曲名をM1と番号つけて呼びます)が鳴り始め、ここでこういう風に変わりますという説明を受け、立ち稽古では、サウンド(ドアを叩く音や風の音など)とピアノ演奏でずっと進め、稽古の終わり3日ほどで、オケが入ってオケ合わせという感じです。このオケ合わせがとても短く、変更などもたくさんあったので、オケさんたちにとっても大変だったでしょうですし、役者は、どこで何が鳴るかを芝居に練り込まなくてはいけなかったので、慣れるまで時間はかかりましたね。本番あけて、徐々に、ミュージシャンの方との無言のコミュニケーションで、お互い合わせてココで切るとか(ミュージカルではないので長さが決まっているわけではない)盛り上げたり静まったりも気を張らせて共同作業で作っていきました。その時その時で。まさに共演でした。

Q2: イザベラソニンさんとして、初めての根っからお嬢様でしたが、メイク、言葉遣い、所作なども慎ましく気品を感じておりました。今回、お嬢様として誰か実在する人物を参考やイメージされたりしたのでしょうか。

A: 特に実在する人物を参考にしたわけではありませんが、実は、最初に、宝塚の娘役さん出身の方々を想像してやってみようと取り組みました。気品溢れる感じをイメージして。あとは、稽古中、結構きつめのコルセットつけてしていました。あとは、お金持ちならではの、なんでもしてもらってきた感とか、苦労しらない感とか(これは難しかった笑)イメージしながらですね。ああとはお嬢様グッズで。笑 楽屋にティーセットと空間を作っていました。優雅にお紅茶とオヤツや御食事を✨
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Q3: 今回は生粋のお嬢様生活から始まり、ヒースクリフに惹かれ愛と現実に葛藤し、最後は彼の元から逃亡する、と進行につれての変化が激しい役だったと思いますが、イザベラの内面の変化の表現に気をつけたことはありますか。

A: そうですね、出番がぽつぽつと間が空くので、そこ間は自分でどんなことがあったのか、どんな気持ちの変化があったのかを、埋めて出ていきます。それは、原作など読んだ実際の事実も参考にしつつ、この芝居の実際行われている前後シーンの空気を繋いでいくことを意識しました。今回おそらく初めての”お金持ちの家のお嬢様”がベースにあることはすべてを通して根付かせるよう気をつけもしました。


Q4: 奈落をみなさん避けてのお芝居だったと思うのですが、怖くはなかったですか?

A: 今回、奈落とのタイミングなどは、危険にも関わることなので、神経を使いましたね。あと、出てくるバージョンとそれを迎えるバージョンとありましたけど、そのタイミングも(芝居との噛み合わせ)難しかったですが、それを利用してこそのこの作品の面白さだったので楽しんでやっていました。

Q5: 今回の舞台では、大きな坂が出てきますが、こちらで観ているとゆるやかな坂のようですが、演者の皆さんから見たらかなり急な坂なのではないでしょうか?衣装も重いでしょうし、坂について何かハプニングなどがあったらおしえてください!イザベラの最初と最後のシーンはいずれも坂でしたね。

A: 坂での最初の登場シーンで、登る時スカートが巻き込まれちゃって、そのまま立てなくて座り込んだことが(笑)なかなか立てなくて、メイド・メアリー役の鹿野ちゃんが助けたくれようとしたけど、巻き込んでるもんだから全然立てなくて。(笑)あと、坂で言えば。稽古中、『わたし笑が止まらなくて」で振り返って前に進んだとき、セットの坂がその先になくて、スコーンって漫画みたいに踏み外して下に落ちたことあります(笑)あとハプニングで言えば、キャサリンとの言い合いのあと、ドレスの裾踏んで派手に転んだことあります。。その公演観た方はわかるはず(^^;)思わぬ瞬発的な動きのときのドレスさばきが最初は慣れなかったですね。真希ちゃんとの合言葉が『今日はコケない、きをつけよう』でしたもんね、お互い最初は。

Q6: イザベラの可憐なメイクがかわいくて真似したくなりました。特に陶器のような肌にうるうるなアイメイクがドールのようでした!楽屋の鏡前にたくさんメイク道具がおいてある写真をブログで拝見しましたが、メイクはソニンちゃんご本人がされていたのでしょうか?もしそうでしたら、舞台用のメイクだとは思いますが、どういうメイクの仕方だったのか詳しく知りたいです!普段のメイクに取り入れられそうなら試してみたいのです!

A: 毎回、役によってメイクをそのキャラに合うものを考えるのですが、はい、自分でやっています。あ、カツラは、ヘアさんがつけてくれます。これも相談して決めますよ。色は明るめの栗色に。今回のイザベラちゃんの特徴は、ずばり”タレ目”!元々少し上がり目の私なので、優しい雰囲気にするには、タレ気味に、と。まゆを少し困り気味に上から下斜めに向けて描き、目はラインを内側多めに書き、下目尻も多めに。つけまつげを内側を立たせるようにつけ、目尻は寝かせるようにつけます。
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わかりづらいかもしれませんが、メイクアップの写真がなかったのでm(_ _)m

Q7: 嵐が丘での出来事のシーンでは、イザベラの感情の起伏の激しさ、表情の変化、言葉の応酬ととても素晴らしく、感動しました。あの一連のシーンで一番大変だったこと、気をつけたこと、どんな風に感情を持っていたかなど、エピソードを教えて下さい。

A: そうですね。あのシーンのおかげで、この役がこんなに大変になるなんて思わなかったのが、想像以上の疲労をもたらすことになりました。他のキャストの方に比べて出番が少ない方ですが、短距離走みたいなもので(実際に最後、下手端から上手端まで全力疾走してましたけど笑)あのシーンが特に、集中して集中し、すごくエネルギーを使うシーンでした。それは、劇中のシーンの雰囲気だけではなく、ここで一気に語り手にもまわるので、役から語りの役回りにもまわり、更にそこから役に戻り(過去へ)、そしてスリリングと、死への恐怖、哀れと悔しさ、絶望、命懸けの脱出の頭脳戦、で、全てのものからの開放で絶頂から、異質な喜び、そして希望。その過去の自分の最中でも語り手の台詞も入る。混じったり離れたり思い出したり、の語り台詞。そんな感情をピンポン玉のように弾き振り回され、精神的にもアップダウンの繰り返しで、笑ったと思えば、急に泣いたり、とにかく起伏が激しくて、イザベラがそれまで穏やかに暮らしてきたのが、全てあそこで早巻きで濃ゆい人生を注ぎ込まれたような。そんなシーンでした。今自分で書いてるだけでも、すんごいシーンだったな、そりゃ疲れるわと思います(笑)最初、稽古で苦戦したのは、お客様が、今語り手(つまりネリーに語っているところ)と過去の自分自身の台詞の区別がつくように演出すること。演出家G2さんからのアドバイスをもとに試行錯誤しましたが、これはなかなか今迄にもなく、面白いやり方でした。あとは、ヒースクリフに対して"力の暴力では勝てない"から"言葉の暴力で負かそう"という説得力。どうしても力の方でもそれなりに応戦できてしまいそうな私は、その部分を隠し(あ、役者として本来の自分をね笑)言葉を武器にして負かそうという気持ちでいる状態というのは、とてもエネルギーを使う部分で、ドキドキしながらも相手の様子をみて言葉の暴力を選びながら攻めていく。本当にドギマギするもんだから、本番ギリギリまで台詞がなかなか出てこなくてつっかかることが多かったです。笑
全力疾走で抜け出したあとの早ぜりで高笑い、のくだりが本当にきつくて(笑)、命がけでした(笑)はけたあと、袖にヘアトン役の矢崎君がスタンバイしているのですが、ゼーゼーハーハーしながら『いってらっしゃいぃ。。』か『バトンタッチィ。。』とバトンを渡していました(ちょうどヘアトンと出番的(時系列として)に入れ替わるので)あの私の死にそうな鬼の形相をみて、矢崎くんは、よし俺は静でいこうと思ったに違いない、と思うほど(笑)

Q8: キャサリンとイザベラがたいじするシーンがとても好きでした。ダブルジャンヌだなーと思いながら見ていました笑 キャストの皆様との 思い出、ぜひおしえてください

A: そのシーンは、唯一真希ちゃんキャサリンと芝居をかわせるシーンでした。そこで、二人の関係を表せねばならなかったので、難しかったけど、そうやって皆様にとって心に残るシーンになったことをとても嬉しく思います。真希ちゃんとはおそらく全く違うタイプで、いまお互い置かれている環境や状況も違うし、あんな可愛くて繊細な彼女を、最初どう接したら彼女にとって失礼じゃないかと探り探りでした。色々な段階ふんでのくだりは二人の秘密にしておいて(笑)(うれしいことたくさんあった)とにかく、あの端麗な彼女からあんな起伏やパワーがどこに潜んでいるんだろうと驚いて、女優・堀北真希に舌を巻きました。

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真ん中で邪魔してる人が

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消しました笑

他の出演者の方も少し。


戸田恵子さん。持ってるグッズがいちいちおそろいで(笑)最初に親近感を感じさせていただきました。もう、最初から、セリフが一番多いのは周りは重々承知で、私は、「マッサージでもなんでも私の出来ることならやりますので言ってください」と言ったものの、少しマッサージして差し上げるくらいで、ほとんどいたわってあげることはできず、いつも本当にお疲れさまですという気持ちで、ひっそり労うばかり。大尊敬。そしてとても優しく、おかげで、変な先輩に対しての緊張や恐れなど持たないで、居ることが出来ました。

山本耕史さん。以前番組に出演させていただいて以来の初共演で、彼の出演する舞台を何度か拝見していて、この方すごいな天才だなと尊敬の念を抱いていたので、共演はとても嬉しく楽しみにしていました。想像よりとてもチャーミングで、接しやすい方で、おかげで楽しい稽古場と本番を楽しめました。個人的には打ち上げのお酒の入った耕史さんがツボで、あぁこの人にはまだまだ色んな顔が潜んでいる方なんだろうなと思いました。

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後ろでエドガー兄さんが《イザベラがヒースクリフといるところを発見してしまったぷんぷん》ってことになってる笑

伊礼彼方さん。わたし、兄がいる役初めてだったんです。舞台作品では確実に。でも実際わたしにも兄がいまして。私は昔ブラコンとからかわれたほど、兄のことが大好きでした。そんな話を最初のころに彼としたのを覚えています。本当に接しやすい方で、稽古場ででも、笑わせ役?癒し役?ポジションで、とても話しやすかった。二人で役所についてたくさん話しました。作品の中でも、”兄さん大好きっ子”設定でいきました(笑)

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二人の登場シーン

なんかこの兄妹可愛くない?笑

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嵐が丘に招かれた時のシーン。

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二幕あたま。

高橋和也さんとのシーン、何故か二人がキャサリンの埋葬に行かず同じ空間にいるシーン、いいよねと二人ともにあのシーンが好きで、少しの絡みですがお互いの芝居を刺激しあって楽しみましたし、ジョーゼフ役の小林勝也さんにはたくさん可愛がって頂き、次の《トロイラスとクレシダ》でも共演するので楽しみです。影山泰さんとは《血の婚礼》以来。人見知りなわたしにとっては、泰さんの存在がとても頼もしく、絡みがなかったのが残念でしたが、また共演できて本当に嬉しかったです。


Q9: 今回の嵐が丘のイザベラとキャサリン、私は配役を反対にして見たいと思いました。相手役のセリフを覚えるくらい台本を読み込むものですか?キャサリン役をやりたいと思いますか?

A: 今回、元々の性格からすると、イザベラとは少し離れている気もしていたし、どちらかというとキャサリンの方が近いと。(周りにも、多くに、あれキャサリンじゃないの?と驚かれて)なぜこの役なのだろうと。終わってみて初めて気づくことがありました。G2さんが私にイザベラのオファーをしてくださった意味を。でも、キャサリンという役にはとても興味あります。すごく難しいだろうから。年齢的に難しくなる前にチャレンジしてみたい役になりましたね。

Q10: 衣装がとっても綺麗ですごく可愛かったです!もし記録に残していればぜひ見せて欲しいです⭐︎

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登場シーン。

暗くてすみません。アンティークな黄緑。

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1幕、嵐が丘に招かれダンスするシーン。

これ、今回私に合わせて一から作ったオートクチュール!スカートクシュクシュと形が自由に変幻するんです!

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二幕あたま。

偶然なのですが、キャサリンが私は鳩の目と揶揄するのですが、鳩色。。笑

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ヒースクリフに嫁いで嵐が丘でのシーン。

一気に貧相な雰囲気になります。カツラもメイクも変えてますしね。

中はこんな風になっていますが、ショールを羽織って出てました。

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最後の逃げだした&その直前の出来事回想のシーン。
ボロボロです笑。一幕などの綺麗な衣装を纏っていたイザベラから随分堕ちてます。
シャツにゴワゴワしたスカート。それにあのショール。靴とカツラは嵐が丘のシーンから同じ。

以上!
もうすでに懐かしい。
期間は短かったのにその分ぎゅっと詰まったスケジュールだったので、濃くて、ずっとやっているような、そして、ずっと続いていくような、そんな公演でした。
学ぶこともたくさんあり、今迄と違った私の表現も皆様に感じて楽しんで頂けたならばとても嬉しいです。
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スラッシュクロス、リントン家使用人皆様とロックウッド(時空を超えての共演)

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同じくリントン家のメイドさま方。鹿ちゃんのメアリーはイザベラの心友


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ただいま、シェイクスピア劇《トロイラスとクレシダ》稽古中。
男性に多く囲まれ、数少ない女性陣のうち1人タイトルロールとして、女性がキーワードにもなるこの作品で奮闘してます。
ぜひ応援、観劇にいらしてください!❤️

《トロイラスとクレシダ》
作 ウィリアム・シェイクスピア/翻訳 小田島雄志/演出 鵜山仁
出演:浦井健治 ソニン 岡本健一 渡辺徹 吉田栄作 江守徹 ほか
東京:7月15日~8月1日 世田谷パブリックシアター
石川公演:8月7日~9日 能登演劇堂
兵庫公演:
8月15日~16日 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
岐阜公演:8月20日 大垣市民会館大ホール
滋賀公演:
8月23日 滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール 中ホール
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2015/07/post_405.html