モーツァルト!大千秋楽が終わり、急に引き戻された現実に戸惑いつつも、稽古含めた約4ヶ月間にあったたくさんの出来事を思い出したりしています。
モーツァルト!に関してはまた改めてブログ更新します。
その前にモーツァルト!が終わるまで報告は控えようと決めていたことがあります。

私事ではありますが、応援してくださっている方達で、いつも気にかけてくださっていた方もいらっしゃったので、報告と感謝の気持ちを表するためにお知らせします。

昨年12月2日、朝7:15-30頃、私の愛する猫・もも(♀12歳)が天国へ行きました。

朝7:40ころ激しく電話が鳴り響き、まだ寝ていたし知らない番号だったので無視してたけど、なかなか止まらないので嫌な予感が。前日預けて入院させた病院からでした。発作を起こして心停止したと。家を出る一時間前でして舞台本番があったのですぐ会いには行けず。聞いたとき、心臓が震えるように早くなるのを感じましたが、とにかく冷静でいようと心がけました。残酷かな、このお仕事は「親の死に目にもあえない」、そして不幸な知らせを知っても仕事をキャンセルもできばければ、ブレてもいけなく全うしなければならないのです。悲しみを分かち合う人もいないので、唯一3人一緒に暮らしたことのある韓国にいる姉には知らせました。
その日は、とにかく周りに気付かれず、いつも通りに公演をやり遂げること。
公演を無事終えることができ、そのままの足で病院へ。ビックリするほど綺麗でした。毛並もすべてそのままで、息していないのが不思議なほど。本当にこの子は美しい子だったんだな、と改めて実感。一目惚れで私の家族になってくれた、もも。わたしの初めての娘。性格はとってもヤンチャで、でも甘えっ子でツンデレも激しく人間みたいな子でした。彼女と会話するのがすごく楽しかった。突っ込んだり恋人みたいに甘えたり。
とにかく元気だったので、おそらく10代後半までは必ず生きるだろうなと思っていて、こんなに早く彼女が逝くとは思いもせず、当分は信じることが出来ず、今にも隣でスリスリしてきたり、布団なか入ってきたり、にゃーと聞こえてきそうな感覚でした。
一晩おうちで一緒に過ごし、火葬式もしっかりしてきました。ももの魂はここにいないからここ(遺体)にすがっても意味がないんだけど、形ってどうしても人間の記憶を刺激するもんで。姿があるときは辛かったけど、骨になって帰ってきたの見たら、心が妙に落ち着きました。まだ悲しみの方がどうしても勝るけど、『ごめんね、ありがとう、愛してるよ』の気持ちです。
その前後、連日一日中病院が続いたり色々なことを本番挟みながら一人でやって来たので、ストレスからくる身体の硬直がとれない状態でしたが、それで体調崩してお仕事が厳かになることを、ももは望んでいないので、前向きな気持ちを忘れず進もうという思いでM!を最後まで全うすることができました。

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公演期間中に報告すると色々違う思いが混じって観劇されてしまう方もいらっしゃるのではないかと思い、控えました。
でも、信頼する共演者さまたちと、ファンや舞台観劇してくださった皆さまの応援声援がサポートとなって乗りきることができました。ありがとうございました。

そうそう、新年明けて大阪入りした2日目の夜、つまり大阪公演初日前夜、彼女が夢に出てきたんです。すごくふわふわした柔らかな毛並みで心地良さそうに横たわっているももが「ダイエットさせられた時はさすがにキツかったけどねー(避妊手術後一時期すごく太ってたの。多分その時のこと) 楽しかったーすっごく幸せだったよ」って言ってたの。彼女のメッセージだったんだなって、言いに来てくれたんだなって嬉しかった。

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*ここから、病気や病院について書きます。ペットをお持ちの方や興味ある方はぜひ読んで参考にしてください。(諸々省略していますがなんとなく察して読み取って頂けると。随分配慮して、そして現実をそのまま書いていますが、私の見解ですのでご了承ください)

現実として覚悟をしなくてはいけないのかなと思わされたのは、たった1日前。
心停止10日前から食欲がなくなり、徐々に食べなくなって続くので、休演日に病院へ連れていったら、朝から夕方まで検査し続けて、肝臓の数値が悪いからそれを上げるための治療としてお薬と管からいれるご飯をもらって帰りました。3日後に再診。この3日間で明らかに元気がなくなりおかしいなと思ったら、体温もひどく下がってて、胸には水が溜まっており、命に関わると胸水脱去と温め酸素室にいれて応急処置。入院したほうが良いと言われたが、先生が「ここ費用がとても高いんです、データ渡しますので他に行ってみては」ということ。探しても探しても受け入れてくれるところはなく、知り合いに紹介してもらい遠くへ。その先生は一発で当てました。拡張型心筋症。心臓の肥大によって萎縮させる力が低下していると。とりあえず新しい薬も最近出てるし、3日投与してみましょう。ですが軽い病気でもないので万が一の事は考えていて下さい。と。酸素室に入ったももを触らせてくれ、最後病院出る前にも『もう一度会って撫でて行きますか?』と聞かれたけどそれは断りました。なんか最後のお別れみたいな感じになるのが嫌で。しかし、その帰り際の時どころか、酸素室で会ったのが小さく息しているももとの最後の触れ合いでした。で、その次の朝に息を引き取りました。
正直、何が原因で何が悪いか的確に指摘する事はできません。
アビシニアンに多い病気で遺伝性の可能性もあるみたいですし、人間が気付く頃には動物はひどく進行している事が多く増してや猫ちゃんはとても隠すみたい。(そういえば猫って死に際飼い主から離れてみられないように逝くって聞いた事ありますが、最後の病院の日の前日、前々日(体調が悪くなってきた頃)いつも布団に入って来るのに、入らなくなり仕舞いにはベッドの下に隠れて寝るようになりました。気がついたらいつのまにか私の視界から消えてふらーっとどこか隠れているんです)あと、私がもっと定期的に健康診断していたらもっと早く気付けたかも知れません。
いくらペットは家族といっても、やはり人間ではなく、動物医療も動物の病気もケアの仕方も、全く違います。動物を『ペット』として人間と共存させるようになったことに残酷さを感じました。
わたしにはもう一匹わんちゃんがいます。彼がわたしを癒してくれています。そして、彼も若くないので、ももの事が落ち着いた後すぐ健康診断に連れて行きました。
生き物を飼うってことは本当に大変です。
改めて動物を飼う責任の大きさも感じました。だけど、ももが私の元に舞い降りて来てくれてたくさんのかけがえのない時をくれた幸せは計り知れなくて。

ももを気にかけてくださった方々、本当にありがとうございました。

とにかく美しい子でした。本当に誇りです。大好き、もも。またね。

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