普段は小説で読んでから映像を観るようにしているのですが、前回「フィッシュストーリー」をDVDで観たところ、かなり良かったので今回もまずDVDから。

【Amazon作品紹介より】
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2008年本屋大賞、2008年山本周五郎賞を受賞した伊坂幸太郎の『ゴールデンスランバー』が映画化!
身に覚えのないまま、見えない巨大な力によって首相暗殺事件の犯人に仕立て上げられた青柳は、
厳戒な警備網が敷かれた仙台市内を二日間にわたって逃げ続ける。
なぜ一般市民の青柳に濡れ衣が着せられたのか?という疑問を解決する術も余裕もない。
生きるために逃げる青柳の逃亡劇を軸に、青柳の人生に関わってきた人々が、様々な距離感で描かれる。
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Amazonやブログでの書評を見ると、他の作品以上に世間に注目されたからなのか、「良かった!」という人と「平凡、駄作」という人が極端で、好不評が大きく分かれている感があります。
個人的には当然○で、「伊坂節」、「伊坂ワールド」といわれる清清しい読後感のある作品だったと思います。(DVDなので「読後感」という表現はおかしいですが)
ファンが彼の作品に魅かれるのは、「ミステリーなようでミステリーではない」というか、芸術的なほどに緻密な伏線が張り巡らされているだけでなく、そこには非道さや残酷さだけでなく、友情、家族愛といった人と人のつながりや、この世は全然捨てたもんじゃない、という希望や勇気を与えてくれる「温かさ」があるからなのではないかな、と思います。
そしてこの「ゴールデンスランバー」では、それが主人公の大学時代の仲間や主人公のお父さんの言葉だったりします。
村上春樹さん同様、伊坂さんも好みの分かれる作家の一人だと思いますが、「好きな人は読めばいいし、嫌いな人は読まなければいい。」というのが率直なところ。音楽アーティストの作品の曲調がどれも似通っていたりすることが多いのと同じで、小説も似ている部分があって結構なのです。次はどれを読もうか迷いどころです。お薦めあったら教えてください。
印象的だったこの言葉を胸に、また明日から頑張ろうと思います。
「おまえ、小さくまとまるなよ」
