強みは弱み、弱みは強み[No.181] | 起業して不安はあるもののワクワクしている50歳・IT技術者・中小企業診断士のブログ
いつも、いつもご覧いただきありがとうございます。文章長すぎ!って方は赤字部分だけお読みください。
ーーーーーーーーーーーー
4日前から長崎に観光で来ている。観光というと、これから日本はアジアの周辺国と比べると相対的に人口もGDPも縮んでいくことが予想されている中で、数少ない発展産業の1つだと言われている。海外からの訪日観光客10人の旅行中の消費額と日本人1人の年間消費額が同じらしくて、今後、東京オリンピックや観光立国に向けた施策の推進によって訪日観光客や消費単価が増加することで国内需要の落ち込みを随分とカバー してくれることになりそうだ。そんな注目を浴びている観光、特に今回の旅行を通じて、お客の視点で対照的に感じた2つの宿泊施設について取り上げて考えてみた。


ハウステンボスのイルミネーション

一つ目の宿は、建物は古くインターネットの接続環境もない。その一方でよく掃除が行き届いていて、従業員の方々の宿泊者にたいする気配りはきめ細かく工夫されていて、子どもたちにも同じ目線で接して頂いて随分と彼らもなついていた。そんなで凄く気持ちのいい旅館だった。臨機応変なまごころ。

二つ目の宿は、建物は立派でソファ、机、椅子といった家具もヨーロッパのアンティーク調のもので申し分なかった。その一方で従業員の方々の対応は通り一辺倒なマニュアルチックなもので個人の裁量はあまり許されていないのかな?ってふうだった。マニュアルは「下」を「中」にはするけど「上」にはできない。システム化された杓子定規。

radioheadのシステムへの疑問を感じさせるアルバム「OK コンピューター 」の中の一曲

企業の戦略としてお金がないなら、工夫しまくれとか、投下の対象を一点に集中しまくれ、って言葉をよく耳にする。前者の宿はきっと自分たちの弱みがわかっていて、自分たちの戦い方が十分に検討されているのかな?って感じた。知識ではなく知恵を育む教育にもとずいたおもてなしが自分たちにとって最も費用対効果の高い強みになるだろうことを。

どうしようもない弱みがあるからこそ、真剣になって別のところで強みを作れる。そうしないと存続できないから。

本当か嘘かは分からないけど暖かいところに住んでいると本気になれないらしい。最悪は外で暮らしながら、そこいらへんになっている果物を食べていればいいからということで。厳しい冬への恐怖、切迫感が必死さ、さらには競争力につながる。LEDという省エネ技術のイノベーションが日本で起こったのも資源不足にさらされている状況がそうさせたのかな?って勝手に考えている。だって有り余る資源の中では困難に立ち向かうインセンティブとしてはあまりにも小さいだろうから。

日本企業の停滞の理由の1つとして内部留保が貯まりまくっているにも関わらず勇気を出した成長への投資に踏み切れないって話を新聞等で幾度も目にしてきた。お金がたんまりあるっていう暖かさにかまけて、まだまだ大丈夫とか思ってしまうのって怖い。僕も老後に向けてとか子供に遺すとか、確かに大切なことだとは思うけど、過剰にそこに意識を向けすぎて貯めるだけに陥らないようにしたい。浦島太郎になるなんて冗談ではないし、遺された子どもたちがそんなで南国気分に浸ってしまうのも微妙だし。せめて負の相続には陥らないようにがんばらないと。

いつもありがとうございます。何かお感じになられましたら押してくれると嬉しいです!前に進むエネルギーになりますので。
ブログランキング・にほんブログ村へ