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鶏鳴狗盗(けいめいくとう)とは、どうでもよいことでも何かの役に立つことがあることの例え。
中国の歴史書「史記」に載っている話で、計り知れない器の大きさを持っている孟嘗君っていう政治家が多種多能な食客(※)を抱えていて(例えば泥棒とか動物の鳴き真似の名人とか、普通に考えると、どうでもよい人達)、そういった人たちが自分のピンチの場面、場面でそれぞれの個性を生かして救ってくれる、どうでもよい人達が、どうでもよくなかったってことに由来している熟語。
※食客とは古代中国での風習で、有力者によって召し抱えられた有能な人たちのこと。食客は召し抱えてもらっているお返しとして主人を助けるといった関係だった。
アジア諸国の追い上げが激しい今(抜かれてしまっていることも少なくないけど)、これから競争の優位性を築いくために日本人には芸術とかデザインへの造詣の深さが求められるようになるといった話を聞くことが何回かあったこともあり鶏鳴狗盗という言葉が妙に心に響いてしまった。
芸術的センスは価格勝負のコモディティ(※)な競争を回避させる。
※コモディティとは他の商品と機能・品質に違いがないこと。こういう状況下での競争は価格のたたき合いになりやすく企業は疲弊していくことが多い。
僕にとっては、今まで興味を持たなかったことの中に、まだまだおもしろさがたっぷり残されている、だから可能な限り注意してみよう!と思うきっかけになった話だ。
毎朝、全くスルーしていた新聞の商品市況の欄を軽く見るようにするとか、何気ない駅までの景色を昨日までと何か違いないかな?違っていたら何でそうなんだろう?とか考えてみたり。定点観測。些細なことだけどそういうことの中に意外な発見があったりして面白いなって時がある。
通勤途中の景色の変化への気付きが人生を変えるって何か格好いい。OASISの曲の歌詞にある「ジョン・レノンのベットから革命を起こす」みたいで(大袈裟か・・)。
さすがに動物の鳴き声を練習する気にはなれない。一応2児の父なので。
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