先日の投稿で名前の日なるものが存在すると触れましたが、今日はそのことについて少し。
聖名祝日とよばれるそれは、一年365日に振り分けられています。
欧州各国では結構普通みたいですが、オーストラリアには無かったと思います。こういうところに国の歴史を見ますね。
例えば、8月のカレンダー(スーパーで貰ってきた)の一部。
8月1日はペル君の日、2日はカリンちゃん、カイサちゃんの日、といった具合に、それぞれの日に聖書に由来する名前(と、スウェーデンの場合北欧神話由来の名前)の日が決まっています。元々は聖人を祭るために決められたようです。
私はこちらに引っ越してきたばかりの頃、同僚カール君に「僕今日名前の日だから仕事の後飲みに行こう」って言われた時には「はぁ?」と聞き返してしまいました。
※模範解答:「カール君、名前の日おめでとう」
まぁここからも察しがつくかと思いますが、この国は名前のバリエーションが少ないです。
名前の日が無い子はかわいそう、的な考えを持つ親も少なくないので、どうしてもそうなってしまうのかもしれません。
かと言って、名前の日を盛大に祝う文化は無いのですが。。
私には子供がいないので分かりませんが、日本でもキラキラネームを避けるのと似たような感覚でしょうか。意外にコンサバ。
それに輪をかけてスウェーデンには--son(--の子)という苗字の人がすごく多いので、まじで同姓同名率が高いです。
因みに苗字もいくつかの種類に大別できます。例外を除いては、
誰かの子供系 Johansson(ヨハンの子) Petersson(ペターの子)等
自然由来系 Sandström(砂川さん) Nyberg(新山さん)等
昔の兵士のニックネーム系 Rapp(スウェーデン語で早い、の意。きっと足が速かったのでこの名前がついたのかと。) 等
のグループに分かれるようです。
自然由来系は日本と全く同じですね。山とか川とかのコンビネーション炸裂です。
兵士のニックネーム系は比較的少ないような気がしますが、なんだか先祖の性格まで垣間見えるようで楽しいですね。
とは言え常に多くの移民を受け入れてきた国柄、東欧系の名前やフィンランド系の名前を持ちながら、スウェーデン語しか話せないみたいな人もごく普通に見かけます。
かの有名なサッカー選手イブラホマビッチも、名前を見れば元々は移民の子供であることが分かります。
名前はアイデンティティを形成する大事な要素の一つなので、私は珍しい名前にそんなに異論を唱える派ではありませんが、自分が実に典型的な日本人の名前を親からもらったからそんなことが言えるのかもしれません。
これがザ・移民ネームで日本に暮らしていたら、ものの見方も変わっていたのかも。