生まれたのは
体
体は
世界の体験を可能にする
乗りもの
心は
物語の終焉よりも
物語の変化を求め
劇に埋没し
真に在るは
忘れ去られる
されど
真理に盲目であるときも
常に在る
個人は
自身の人生で体験された諸々を
さも重要そうに語るが
真理に
人生はない
人生を所有している
自分が
いない
両親や友人たちから
こう思われている
私は
心象
心の中
描き出されている
人物像の
実体は
空
他者から見られている
私は
自己でも何でも
ない
誕生から終焉へと
継続された時間を生きている
個人の実在は
錯覚
人の生は
いつかは
終わりを迎える
されど
自らは
終わりなき
始まりなき
不変性
時間なき
ここが
永遠
自らは
形消え去っても
存在する