菌ちゃん農法的な野菜栽培を始めた
巷では「菌ちゃん農法」が流行っている。
木や竹などの炭素素材をちょこっと入れて、土を被せて、最後に葉っぱを敷いてからマルチ。
そして3ヶ月放置。
肥料を入れず、農薬も使わず、耕しもしない。
そんなもんで野菜が育つんかいな?と思ったけど、理屈を調べると
・炭素素材を分解する糸状菌が土中のリン酸をキレート化して野菜に供給
・水分も糸状菌が野菜に供給
・窒素は窒素固定細菌が空気中の窒素を捉えて、糸状菌ネットワークで野菜に供給
カリウムはどうやって吸収させてるのかようわからんが、なんせ人間が肥料をやらなくても野菜と共生する微生物たちが栄養分を与えてくれるらしい。
いや、むしろ、人間が人間の都合で肥料をやらない方がよい。人間も植物も同じ、食べすぎで病気になる。この農法だと、自然界の微生物が必要なだけ調整してくれるから、「食べすぎ」がない。だから腐らない。腐らないから自然の分解者である虫が寄ってこない。虫が来ないから農薬をかけなくて済む。
どうやらそういう理屈らしい。
そこらへんに落ちている資材で健やかな野菜が育つなんて、我々が目指す自給自足にピッタリじゃないかと思い、今年から私も菌ちゃん農法的な栽培で野菜を育てることにした。
ここで言う、菌ちゃん農法「的」というのは、厳密には菌ちゃん農法ではなさそうだからだ。
だって、菌ちゃん農法はこんなに大量の木や竹や茅を放り込まないはずだ。
①20cmくらい掘り下げて、
②割と太めの木を敷いて、
③小枝なんかも入れ込みながら、
④竹の合間に茅(枯れススキ)もびっちり入れて、
⑤茅で覆い尽くし、
⑥ここでやっと土を20cmほど。
菌ちゃん農法であれば、この上にポリマルチを敷くが、私は加古川河川敷に落ちている茅マルチでフィニッシュ。
つまりこのレイズドベッド内は、ほとんと炭素素材で埋め尽くされていて、これは菌ちゃん農法と言うより、どちらかと言うと、ドイツ発祥の「ヒューゲルカルチャー」の方が近い。
「ヒューゲル」は「丘」、「カルチャー」は「文化」。
つまり、「丘文化」。
・・・、そんなはずはない。
調べるのがめんどくさいので、Geminiに「ヒューゲルカルチャーって知ってる?」という愚問に答えてもらった。
ヒューゲルカルチャー (Hugelkultur) は知っています。ドイツ語の "Hügel"(丘、塚)と "Kultur"(文化、耕作)を組み合わせた造語で、直訳すると「丘の栽培」といった意味合いになります。
ヒューゲルカルチャーとは
ヒューゲルカルチャーは、木の丸太や枝、小枝、落ち葉、有機物などを積み上げて土で覆い、盛り土式のレイズドベッド(高畝)を作る農法です。この盛り上がったベッドは、時間をかけて内部の有機物が分解されることで、植物の成長に必要な養分と水分を供給し続ける、自己維持型のシステムを構築します。
特に、ドイツや東欧の伝統的な農法にルーツを持つと言われていますが、近年パーマカルチャーの文脈で世界的に注目されています。
そうか、カルチャーは「文化」だけでなく「耕作」という意味があったのか。
ありがとう、Gemini。
とまぁヒューゲルカルチャーはドイツや東ヨーロッパでは昔からあった農法らしいが、私の中では、
・ヒューゲルカルチャー
・菌ちゃん農法
・炭素循環農法
の3つは、そのメカニズムは同じようなもんなんだろうと考えている。
夏野菜が採れ始めた
半信半疑で始めた「菌ちゃん農法的ヒューゲルカルチャー」。
菌ちゃん農法では畝を作ってから、糸状菌が蔓延るまでの間3ヶ月は放置するのだが、今回はそんな時間的余裕がなかったので、畝を作ってから1〜2ヶ月の間に定植した。
また今年は空梅雨。ぜんぜん雨が降らない。
(大丈夫か、地球)
それらの影響もあってか、夏野菜の成長が遅いように見受けられた。
そのため7月に入ってからちょぼちょぼと水やりをしていたのだが、毎日のめんどくささと第1日曜日の興奮を感じた私は、7月6日(日)にジュンテンドーでスプリンクラーを購入することにした。
毎月第1、第3日曜日は、ジュンテンドーのポイント10倍DAYなのだ。
次の20日まで何も買えない。
それから毎日朝夕と地下水を散水したことで、夏野菜がグンと成長してきた。
そして初収穫、写真ナシ。
(記念すべき初収穫くらい写真撮っとけ)
確かに、肥料を入れなくても野菜は育った。
そして何より、美味い。
特に茄子には驚いた。
こんなにもえぐみがなく美味い茄子を食ったことがない。
塩揉みしただけでとても高級感のあるアテになった。
これが無施肥の味なんだろう。
(そこまで言うなら写真撮っとけ)
一方で、7月8日あたりから、茄子の花が咲かなくなった。
これも無施肥だからだろうか?
しかしここで追肥をしてしまうと、せっかく頑張っている微生物たちのやる気を損ねてしまう。
肥料がすぐ吸収できてしまう状況になると、野菜が微生物たちにSOSサインを出さなくなるからだ。
かと言ってこのまま花が咲かなければ、あの茄子はもう食ない。
肥料と言えば、この村では60羽超の鶏の糞を抱えていると言うのに、それを使えない糞詰まり感をおわかりいただけるだろうか。
さて、他の野菜を見てみよう。
きゅうりも初収穫を終え(写真撮っとけ)、さらにどんどん花が咲いて実が成ってきている。
樹勢もいい。
トマトはまだ実が青く収穫ができていないが、花も咲いているからこれからも実を付けるのだろう。
茄子の花が気がかりだが、全体的に順調そうだ。
肥料がなくとも野菜はそれなりに育つ。
虫に食われない
加えて言うと、虫がこない。
いや、虫自体はきているが、虫食いになりにくい。
やっぱり窒素過多になっている野菜が、虫に食われるんだろう。
それで言うと興味深かったのが、ホームセンターで買ってきたパプリカの苗。

今ではそれなりに樹勢が回復しているが、この苗を定植したら、すぐさまほとんどの葉が虫に食われ、丸裸になってしまった(写真撮っとけ)。
きっと、ポット内の土に含まれる窒素によって窒素過多の生育となっており、葉が腐敗に転じたところを虫に食われたんだろうと推測する。
瓜科でも同じようなことが起きた。
マクワウリを播種して育てたら虫に食われなかったが、買ってきたマクワウリの苗を植えたら、速攻で虫に食われてしまった。
虫が野菜の個体を選り好みしていることがよーくわかった。
それを考えると、慣行農法はもちろん、有機農法でも肥料を与えると虫に食われやすくなるんだろう。それでいて農薬を使えないとすると、有機農法はたいへんな労力がかかることが窺える。
もしかしたら、肥料をやらない無肥料栽培が一番ラクなのかもしれない。
私はラクしたい。
だから私は無肥料栽培をやってみる。









