2025年10月4日(土)
第142回直木賞受賞作品です。
6篇の読み切り短編小説集で、いずれも長期休職中の刑事が事件の解決に一役買うという展開でした。直木賞受賞作品ということで、かなり期待したせいなのか?「これが直木賞受賞作品?」という印象が残りました。
2012年1月、文藝春秋発行。366ページ。
作品紹介(ブックウオーカーより)
仙道孝司は北海道警・捜査一課の敏腕刑事だったが、任務がもとで罹ったPTSDのため、休職を命じられている。ようやく回復してきた頃、かつて札幌で起きた殺人事件と同じ手口で、千葉でデリヘル嬢が殺された。これは13年前のあいつの犯行か? その矢先に犯人から接触された仙道は、旧炭鉱町へ向かう(表題作)。リゾート村、札幌の倉庫、競走馬生産牧場…を舞台に、警察手帳も銃も持たない休職刑事が事件に新たな光と闇を見出す、連作警察小説。直木賞受賞作。
・オージー好みの村
あらすじ
任務がもとで心身を耗弱し休職した北海道警察の刑事・仙道孝司。
仙道のもとに、ある事件で知り合った中村聡美から、
倶知安町の貸し別荘で女性の絞殺死体が発見された事件で、
発見者の貸し別荘のオーナーのアーサー・リチャーズに
殺人容疑がかけられているので、真犯人を探してほしいという依頼が来る。
・廃墟に乞う
あらすじ
温泉療養中の仙道のもとに、
かつて札幌中央署刑事一課で上司だった山岸克夫から電話がかかってくる。
千葉の船橋でデリヘル嬢が殺された事件があり、
その犯人は十三年前に仙道たちが逮捕した古川幸男じゃないかということだった。
仙道は古川の生まれ故郷を訪れるが。
・兄の想い
あらすじ
漁協幹部の竹内勝治と若い漁師の石丸幸一がもみ合い、
殴り合いから石丸が竹内を刃物で刺し殺す事件が起こった。
石丸の義兄・山野から何か助けになってもらえないかと言われて仙道は漁港を訪れる。
・消えた娘
あらすじ
仙道は死んだ婦女暴行犯の部屋から娘のハンドバッグは見つかったが、
遺体もない以上は殺人事件として警察は捜査もできないので、
娘を探してほしいと宮内から依頼を受ける。
仙道は連続婦女暴行犯の高田峰矢について調べることになるが。
・博労沢の殺人
あらすじ
競走馬生産牧場オーナーの大畠岳志が自宅寝室で殺された。
仙道は十七年前の殺人事件で大畠岳志を参考人として聴取していた。
仙道は事件現場を訪れることになる。
・復帰する朝
あらすじ
三年前に捜査員として担当した事件で知り合った中村由美子から
妹を助けてくれないかと仙道に電話がかかってくる。
仙道は帯広に向かい、帯広署の秋野浩平警部補から情報を得ようとする。
秋野は仙道が休職と転地療養を命じられるきっかけとなった事件で、
ペアを組んだ警察官だった。