夏川草介「スピノザの診療所」読了 | ソンブーンのブログ

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2025年11月12日(水)

 

長野県で医者をしながらの作家活動という2足の草鞋生活のようです。

 

本作品は2024年度の本屋大賞第4位。当初、医者と哲学の組み合わせに違和感を感じましたが、命と向き合う医療従事者は自然と哲学に関心を持つのかもしれないと思うようになりました。主人公は京都の小規模病院の勤務医です。人生の最晩年を迎えた高齢者を看取ることも多く、医療の限界にもどかしさを感じながらも最善の努力を惜しまない。主人公の飄々とした生き方と京都の趣ある風情が作品に爽やかな味わいを添えていました。

作者のデビュー作「神様のカルテ」は同年の本屋大賞2位になるだけでなく、映画にもなったようです。是非とも読んでみたいと思いました。

 

2023年10月、水鈴社発行。287ページ。

 

作品紹介(水鈴社のサイトより)

 

【あらすじ】雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医である。三十代の後半に差し掛かった時、最愛の妹が若くしてこの世を去り、 一人残された甥の龍之介と暮らすためにその職を得たが、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望された凄腕医師だった。 哲郎の医師としての力量に惚れ込んでいた大学准教授の花垣は、愛弟子の南茉莉を研修と称して哲郎のもとに送り込むが……。