奥田英朗「最悪」読了 | ソンブーンのブログ

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2024年2月16日(金)

 

某小説雑誌で評論家が絶賛していたので、読んでみました。

零細企業の中年経営者、都銀勤務の一般職女子と20歳の不良青年という3人の主人公の不遇な人生が偶然に交差するというグランドホテル式・群像小説的内容です。3人の悪戦苦闘の日々の描写は余りにもリアルに感じられて読むのが辛くなりました。神様は不幸の雨を降らせ過ぎで「ずぶ濡れ」状態の彼らが可哀そうでした。僕はジェットコースターのような日々より平々凡々な生活が幸せだと思います。

本作品は確かに傑作だと思いました。未だ読まれていない方には一読をお勧めします。

 

2002年9月、講談社文庫。656ページ。

 

作品紹介(講談社のサイトより)

不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢(あつれき)や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。無縁だった3人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。比類なき犯罪小説、待望の文庫化! (講談社文庫)


お先まっ暗、出口なし それでも続く人生か

小さなつまずきが地獄の入り口。転がりおちる男女の行きつく先は?

不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢(あつれき)や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。
無縁だった3人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。
比類なき犯罪小説、待望の文庫化!