2024年1月6日(土)
映画専門チャンネルのムービープラスで放映を録画しておいて観ました。
2020年のボスニア・ヘルツェゴヴィナの戦争映画。ヤスミラ・ジュバニッチ監督・脚本。ヤスナ・ジュリチッチ主演。
ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の最中に発生した1995年のスレブレニツアの虐殺を描いた実話作品。
紛争当時、国連から同地に派遣されていたオランダ軍のみならず国連そのものがセルビア軍に腰が引けた対応に終始していたことが悲劇の発生に繋がったように思いました。彼らにとって「他人事」だったのでしょうね。
僕の本作品の評価は5点満点で3.9です。
ストーリー(ウィキペディアより)
ユーゴスラビアから独立したボスニア・ヘルツェゴビナでは、1992年から1995年まで内戦が続いた(ボスニア紛争)。元々は共存していたムスリム人・セルビア人・クロアチア人が、主義の違いで軍事衝突したのだ。
スレブレニツァの町はムスリム人が多く住む地域で、国連軍の管理下にあり、非武装の安全地帯のはずだった。紛争前は地元高校の女性教諭だったアイダは、国連軍として駐屯するオランダ人部隊の為に通訳を勤め、国連軍基地で職員として働いていた。
1995年7月13日、セルビア軍がスレプレニツァを制圧した。セルビア軍に対し空爆を予告したものの、結局は何も出来ない国連軍。アイダの夫と2人の息子たちは、少しの荷物だけを持ち出し、市民たちと共に、避難の為に国連軍基地に殺到した。だが、基地に入れたのは数千人だけで、2万人は基地の外に取り残された。
国連軍に交渉を求めるセルビア軍。アイダは基地に入れなかった夫を、『交渉役の民間人代表』に推薦することで、夫と息子を基地内に入れる事に成功した。しかし、基地内には充分な数のトイレも食料も無く、ガソリンすら支給が滞っているのが現状だった。10代の青年である2人の息子を、職員が働くエリアに勝手に連れ込み、匿うアイダ。
交渉の末に、一般市民は町に残るも去るも自由という取り決めが為された。しかし、実際には女性から次々とバスに乗せられ、連れ去られる市民たち。銃を向けて来るセルビア兵の中には、少し前まで隣人だった顔見知りも多かった。若いセルビア兵に「先生!」と呼びかけられるアイダ。
バスの行き先は安全だと説明するセルビア軍。だが、物陰では連行された男性市民たちの銃殺が横行していた。家族を守る為に、国連軍と共に避難させようと奔走するアイダ。市民代表を勤めた夫は認められたが、息子たちはバスに乗せられた。結局は夫も息子たちと行く事を選び、家族は近郊の建物で射殺された。男たちばかり8372人が殺されたという(スレブレニツァの虐殺)
紛争終結後、元の自宅を訪れるアイダ。テーブルや時計は元のままで、鍵を壊して入ったセルビア人が住み着いていた。出て行けと言うアイダに、「(家に)戻ると危険」と冷たく言い返す若い母親。発掘された被害者の遺骸の中に、息子たちを見つけて泣き崩れるアイダ。それでも、地元の小学校に勤めたアイダは、殺し合った人々と共に生きて行くのだった。