2023年8月16日(水)
読み始めると一気読みせざるを得ない程面白い時代小説でした。ミステリーの要素があるので、時代小説ファンだけでなく、ミステリー小説ファンにもお勧めの作品です。
先週は同じ著者の「大友二階崩れ」を読んで感動したので、続けて同じ著者の作品を読んだのですが、素晴らしい書き手ですね。
「大友二階崩れ」が豊後(大分)が舞台で、本作品では豊後竹田(大分)が舞台だったので、著者が九州・大分に縁の人なのかなと思って著者を調べてみると驚きの経歴が分かりました。京都生まれ、京都育ちで、同志社高校から同志社大学文学部英文科に進学。文学部3年生の時にその年の最年少で司法試験合格。今は弁護士、上智大学法学部教授で作家です。天は彼に幾つもの才能を与えたんですね。文学部の学生が司法試験合格というのも実に稀有な例ですね。
2022年7月、集英社発行。395ページ。
作品紹介(集英社のサイトより)
【第25回大藪春彦賞受賞】
寛文六年、豊後国・竹田藩で城代一族二十四人殺しという凄惨な事件が起きた。
一人逃げ延びた城代の次男・次郎丸は復讐のため、江戸で剣の腕を磨き、名を変え、叔父で下手人である現城代・玉田巧佐衛門がいる竹田の地を十四年ぶりに踏んだ。長い時を経て再会した巧佐衛門は、兇行を目の当たりにした当時の印象と違い、みすぼらしい容姿で、高位にありながら地位や名誉に関心がない変わり者と周囲から噂されていた。
そして次郎丸は竹田小町と評判の巧佐衛門の娘・英里と出会い、予期せず惹かれていく。恋か復讐か、千々に乱れる心を抱きながらも、煮え滾る復讐心を支えに必ずや叔父を討つと心に誓うのだが……。