小説現代2月号 読了 | ソンブーンのブログ

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9月8日(火)

本号は、全部で672ページ。特集は、「戦後70年特別企画ーわたしの戦争体験」。

この特集に掲載された山藤章二の特集に即したエッセイは、僕が読んだ戦争体験記の中でも最も心に残る一つでした。通常の体験記は、どうも肩に力が入ったものが多い中、とても自然体で、彼が感じたままを書いているのが感じ取れる文体であり、内容だった。

小説雑誌の広告を見て読みたいと思っていた小説に「サバーイ・サバーイ 小説 在チェンマイ日本国総領事館」という作品があるのですが、偶然にも、作者である岡崎大五と彼の奥さんがインタビューに答えている様子が8ページに渡って掲載されており、とても興味深かった。

小説現代1月号に掲載されていて、是非ともその続きを読みたいと思ったのが、岩井三四二の「銀の海に浮かぶ城」第2回です。
文章もさることながら、その内容自体に次も読みたいと思わせるものがあった。関ケ原の戦いで敗れた豊臣方の各藩藩士が仕事を失い、商人となる。彼の友人に、タイのアユタヤ支店の開設と営業を任せるが、突然に消息不明となる。彼に仕事を任せた責任から、日本からアユタヤまで、その行方を捜す旅を始めるという内容なのですが、今から400年ほど前のアユタヤが舞台という設定自体が面白いと思います。今回は、再会を果たしたが、思いもしなかった事態に主人公自身が巻き込まれていくので、この続編も是非読みたいと思いました。

中脇初枝の「世界の果てのこどもたち」最終回も素晴らしかった。
第2次世界大戦の満州で偶然に仲良しとなった少女3人のその後の物語です。戦争によって、運命を翻弄された3人が老人になって再会を果たすシーンは感涙ものです。特に、誘拐されて、中国人に売られてしまい、中国人として育てられた少女が、中国残留孤児として日本で仲良し2人と再会しても、日本語を忘れてしまい、通訳無しでは話ができないという部分には、運命の残酷さを感じました。