昨日今日はレッスンの傍ら、ヨーロッパの某有名バレエ団に関する翻訳をやってました。歴史もあって層も厚いカンパニーでの、作品の話や振り付けについての思い入れを聞くと、グイグイ引き込まれて楽しいお仕事に。

さて、バレエの舞台には必要ないけど、いまやオペラの舞台では大抵見かける字幕。映画の字幕って英語で subtitle サブタイトルって言うでしょ。でもロンドンのロイヤルオペラハウスでは、かつて字幕のことを surtitle っていってました。

sub=下、に対して sur=上。
映画なら画面の下のほうに出すけど、舞台モノでは下に出すわけにいかないので、舞台中央の上のほうに表示するわけですよ。だから surtitle。
視線を舞台からグっと上げないと見えないので、平土間席からではチトしんどいですね。なーんちゃって、当時学生だった私はたいてい Amphitheater席(一番てっぺんの安い席)だったので、そんな心配はなかったのだけど。

surtitle はいまや昔話のようです。先日友人に聞いたんですが、最近改装したロイヤルオペラハウスでは、飛行機の機内みたいに前の座席の背に字幕が出るんですってよ!それも言語選べるんですって!じゃあ今はフツーにsubtitleって言ってるのかな。すごいシステムだねえ~。ちゃんと動いていればね。彼女が行ったときは、なぜか彼女の列だけが作動しなかったらしいよ

ちなみに、日本語の字幕は舞台の上下(かみしも)、つまり右端と左端に縦に出るので、極端に前の席でなければ視線の動きとしてはまだ楽。subとかsurとかも考えなくてOK

一昨日オペラを観にいったとき、我ながらバッカじゃないの、とおかしくなったこと。日本でも字幕つきのオペラは何度か観ていたし、ここ数年は仕事でも関わっていたのでおなじみのはずだったのに、当日劇場に入るまで「日本語字幕が出る」ということを完全に忘れてました。というのも、私がオペラを観始めた80年代初めのヨーロッパではまだsurtitleすらもなかった(またはないところが多かった)し、あったとしてもイタリア語をドイツ語に訳してくれたところで私にはなんの役にも立たない・・・というわけで、オペラを観にいく前には「オペラ全集」みたいな本であらすじを予習してから行ってたのです。でないと3~4時間、舞台上で何がおこっているのか全くわからず音楽を聴くことになってしまうので。暗い舞台で動きの少ない演出だとなおのこと、つらいことになりかねません。

今回のオペラにご招待いただいたのが約3週間前、条件反射のように「まずはあらすじだ!」と思い立ったものの、バタバタしていたので超超ダイジェスト版あらすじを読んだだけ。ストーリーがシンプルでよかったよ。作品の中のアリアをほんのちょっとでも知っていると劇場で聴いたときに楽しいので、これも予習の一環で少しでも聴いてから観にいくようにしています。YouTubeで探してみたらパヴァロッティがあちこち登場、「パヴァロッティ聴いちゃうとな~」とか思いながらも彼が歌うのを何曲かピックアップ、でもほんの1-2度聴いただけ。いやー予習ぜんぜんできてないわー、と本気で心配しながら会場に臨んだら、まあわかりやすい字幕があって・・・。
すりこみっていうのかしら、子どもの頃の習慣って残っているのねえ~と妙に感心したのでした。

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