「オンマ~」
オンマの姿を見つけた瞬間
私はオンマに抱きついてしまった
「あらあら、子供みたいにどうしたの?」
何も返せず、込み上げてくる涙を止めるのに必死だった……
「…オンマ………」
「サナ、何かあったの?温かい物でも飲む?」
「オンマに、会いたかった……です…」
「あらあら、嬉しいことを言って~」
オンマの笑顔はただ、優しさに包まれていた
「ご飯は食べたの?」
「まだです。食べたくなくて……」
「ちゃんと食べなきゃダメよ。」
「…そうですね……」
地下の奥に座り、ボンヤリとミラーボールを眺めていると
「これでも食べなさい。」
とオンマがチヂミを持ってきてくれた
「そう言えば、今朝お兄ちゃんに会ったんでしょ?」
「はい……」
「“サナはおもしろい”って言ってたけど、何かあったの?」
「…………」
“好きかも…”
なんて言ってしまったこと
オンマには言えない……
ジョンウンさんに出逢ったこと
それは大切なたからものだから
「オンマ、
オンマに出逢えて本当に嬉しいです」
それだけ笑顔で答えた
夜の風にあたりたくて
チヂミの皿を返しつつテラスへと移動する
あの日初めて飲んだコグマラテを飲みながら
テラスから見える月を見つめた
“下弦の三日月……
綺麗だなぁ~”
ぼんやりとしていると
目の前に人影……
視線を向けると
いま一番会いたかった人の笑顔があった