親子でやってるカフェだった
とりあえず、入り口から見えたテラスへと向かう
二人掛けのテーブル席があって
狭いけど居心地がいい感じがした
一息ついて飲み物を頼みに行くと
ガラスケースには美味しそうなケーキが並んで、先ほど見かけた少年がにこにこと笑っていた
「お薦めは何ですか?」
「甘いのが苦手じゃなかったら、コグマラテなんてどうですか?
こちらではよくあるラテですが、、、」
「韓国人じゃないって、やっぱりわかります?」
「はい、日本の方ですよね^^」
「ええ、、韓国語下手ですもんね…」
「いいえ~お上手ですよ^^」
そんな軽い会話を交わし、飲み物を受けとり席に戻ると、私にやっと現実が押し寄せてきた
彼の取り乱した様子
彼女の怪訝そうな顔
韓国に連れて来たがらない理由
そして、チラッと見えてしまった
左指の指輪
いつもはそんなのしていないのに……
カップが揺れて見えなくなってきて
初めて自分が泣いていることに気がついた
一度溢れだした気持ちはもう止めることなんて出来なかった
「うっ………ぐっ……ず………」
次から次へと涙が込み上げてきて
嗚咽を抑えるのに必死だった
「良かったら召し上がりませんか?」
人なっこい笑顔の少年が微笑んで話しかけた来た
試食を薦めてくるその手には
ケーキが乗ったお皿があった
「お腹、すいてま………」
そう言いながら鳴るお腹の音に
自分でも笑ってしまった
あぁ、笑えるんだ………
その時見上げた空は
澄んだ青を映していた