静かに閉められたドアを見つめ
私はいつまでもそこに立ち尽くしていた
“なぜ、私なんだろう…”
そんな想いと
“いっそ、溺れてしまえばよかった…”
そんな想いが交錯していた
眠れない夜を過ごした朝…
スタッフとは少し離れて珈琲を飲んでいると目の前に座ったのは、普段はあまり喋らないジョンウン氏だった
『顔色、悪いけど…?』
「あっ、おはようございます。」
『昨夜…
キュヒョナがなんか失礼なことした?』
「…いえ…別に何も…」
『なら良いけど…』
それっきり…
黙って珈琲を飲み終わると
そのままジョンウン氏はみんなの輪の中に戻っていった
〔ミツキヌナ~、二日酔いですか?〕
何でもなかったように、ニヤニヤしながらキュヒョナが話しかけてくる
〔ダメですよ~飲みすぎは、お肌の敵ですよ~(笑っ)〕
そう言って、また私の髪を
くしゃくしゃと触ってる
その手を避けるように頭を動かし
「昨夜はありがとうございました。
でも、私は酔ってなんか…」
〔ヌナ、飛行機まで時間があるから
少し外を歩きたいんですけど。〕
「………」
〔ヌナ、聞こえてます?〕
目の前でヒラヒラと揺れる綺麗な手
その長い指先にいつまでも見とれて居た
〔ヌナ?ヌーナ?〕
「…あっ、なんですか?」
〔だから、、、買い物付き合って貰えませんか?〕
「ど、何処ですか?」
〔ククク…またどもってる(笑っ)〕
「…何処、ですか…」
〔これ買いたいんだけど…〕
見せられた携帯の画面には
大阪で有名なお菓子の映像が映っていた
「買ってきましょうか?」
〔えっ?一緒に行っては、ダメ?〕
「見つかったら、騒ぎになりませんか?」
〔大丈夫じゃない?ダメ?〕
あぁ…また、上目遣いで見つめてくる…
「…あっ、うん…わかりました。
じゃ、マネージャーさんに話してきます。」
〔マネヒョンには、了解得てるよ。
だから、大丈夫!!〕
嬉しそうに微笑む彼…
「…はい…」
私はまるで…
デートに誘われた少女の様に
心がドキドキと高鳴るばかりだった
それからと言うもの
私の傍にはいつもキュヒョナが居た
自然と触れられる、その度に
その温もりが “当然” のようになってきていた
頻繁に送られてくるメール…
夜中の電話…
恋に消極的な私だって
勘違いしてしまう
“もしかして…”
そんな想いは止められなかった