静心ならん | sometime

sometime

こころのなかで鳴り続ける鐘の音。
だれかのために鳴っている。
愛するひとに伝えたい音。
それを、言葉にしたいだけ。。。

遠くを走る車の音が
風に乗って 時折聞こえてくる
街中が深い眠りについて
静けさがあたりを埋め尽くしている

デジタル時計は
時を刻む音をたてることもなく
過ぎゆく時間だけを表示する

どこからやってくるのか
小さな羽虫が蛍光灯にあたる音
老いた身体に鞭を打つように
冷蔵庫の唸る音

静けさが破られることはない

わたしの裡だけが 騒がしい

道標を読めないひとたちが
好き勝手な方向を指差して
そのわけを叫んでいる

地図をもたないひとたちが
あやふやな記憶をたどって
怪しい道を描いている

心をもたないひとたちが
自分のことだけ考えて
ひとを傷付け喋っている

わたしは 何を失ったのだろう
わたしは 何をつかもうとしているのだろう
裡なる騒ぎに 塞ぐ耳はない

ほかには何もいらない
今はただ しずごろろ だけがほしい