「鉄面御史」(2014年 監督/黄克敏 主演/姚櫓、李芯逸)
全40話

※日本語版はありません。
当初「大明按察使2:鉄血断案」というタイトルで放送されたけど、2018年に再放送する際に「鉄面御史」に改題されたようだ。
――杭州で科挙の不正疑惑があり調査のため朝廷から派遣された礼部右侍郎の傅玉堂が妓楼で死んでいるのが発見された。品行方正で知られる彼がそのような場所で発見されるのは疑念が残る。皇帝は周新を再び浙江按察使に任命し、傅玉堂の死について調べて来るよう命じた。
杭州へ向かう周新の前に一人の剣侠が現れた。それはあの思琪だった。思琪は今の杭州は陰謀が渦巻いており大変危険だと言い、彼を守るためついていくと言う――
監督も脚本家も同じなのに、前作のトンデモさを期待するとがっかりしてしまうほどこれはちゃんとミステリの形になってる、ラストを除けば…。
馬鹿正直に正義を貫き融通の利かないキャラだった周新は歳をとったからなのか今作では余裕があり相手を油断させ翻弄するとかの小技も駆使できるように。相変わらず敏腕というわりには後手後手に回ってたり脇が甘すぎたりでダメじゃんってツッコミ所もあるけど、行動原理に不自然なところはない。
前作でまさかの退場と相成ったトンカチ君の代わりにボタン君という子供キャラが登場、思琪やボタン君が証拠を集めて来て周新は犯人はお前だって突きつける役。キャラクターもはっきりしてて全体的にとてもわかりやすい「水戸黄門」的勧善懲悪エンターテイメントに仕上がっている。高年齢層におすすめ。前作では余人傑と良い雰囲気になってたはずの思琪が今作では初回から周新にラブラブモーションかけまくりで呆気にとられるけど、やっぱり中国ではおじさん×若い女の子のカップリングじゃないと視聴率取れないってことなんでしょうかね。
周新、紀綱など一部キャストは同じ人が演じてるけど、殆どが一新されてる。(てか同じ俳優さんが全く別の役を演ってたりして若干の混乱もあり…。)
思琪がひっじょうにナイスなキャスティング!演じるリー・シンイー(李芯逸)の立居振舞、見得の切り方とかシナの作り方とかがもうベテラン臭ぷんぷんしてて、時代劇がこれでもかというくらい似合う。ほぼ彼女が主人公w 清純派だった前作の思琪は忘れて下さい、こっちのが断然イイ!
で、対照的に余人傑がイケてなくてこりゃ今作でもくっつかんわっていうダメさが最初から…。
ヤオ・ルー(姚櫓)さんが演じる周新は今作ではとっても愛嬌があってかわいい。おじさんにかわいいなんて言葉は変かもしれないけど、元がコワモテなだけに冗談を言って笑い合ってるようなシーンが微笑ましすぎる。タヌキ親父っぷりがまた似合うし!
そして今回は最初から出て来るライバル・紀綱役のティン・ヨンダイ(丁勇岱)さんは「復讐の春秋」で野心家な伯嚭を演じてた人。まーぁこの人の悪役ってわかりやすくてスキだわー。
しっかしこの脚本家…どうしても王道にはしたくないのか前作のトンカチ君を上回る衝撃のラスト。ミステリの禁忌を踏むようなこの前代未聞のオチに対して、怒るか逆にスゴいと思うかは観る人にお任せします…。
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