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国民健康保険料の滞納、なぜ増える?
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作図・デザイン課 吉田均
 国民健康保険(国保)の保険料を滞納する人が増えていると聞きました。なぜですか?

 ■ 低所得世帯増え負担感

 国保は自営業者とその家族、無職の世帯などを対象に、市町村が運営する医療保険だ。現在は全世帯の4割にあたる約2000万世帯、約3600万人が加入している。

 その国保で、保険料の滞納が深刻な問題になっている。保険料収納率は、2009年度に88・01%と過去最低を更新した。バブル経済の崩壊後、ずっと下落傾向にある。

 滞納が増えた原因として、低所得の世帯が増えたことが指摘されている。

 国保は、健康保険組合などサラリーマンが加入する制度の対象にならない、75歳未満の世帯が加入する。今の制度が始まり、「国民皆保険」が実現した1961年ごろは、農業や漁業、自営業者世帯が6割以上を占めていた。ところが、近年はパートなどの非正規労働者や、年金などで暮らす無職の世帯が増え、合わせて約7割にのぼっている。

 国保の1世帯当たり平均保険料は、年約14万8000円(09年度)。低所得世帯は軽減されるが、それでも負担感が重いことが多く、滞納の原因になっている。

 滞納は、高齢化でただでさえ苦しい国保財政をさらに悪化させている。全国の市町村で、赤字の穴埋めなどのため住民の税金が年約3600億円も投入されているが、それでも半数以上は赤字だ。

 滞納が長引くと、市町村はそれまでの保険証の代わりに、有効期間が数か月の「短期保険証」を発行する。更新のため窓口に来る回数を増やし、納付を促すのが狙いだ。

 それでも滞納が続くと、保険証を回収し、「資格証明書」を渡す。そうなると、高校生以下の子どもを除けば、医療機関の窓口でかかった費用をいったん全額払わなければならなくなる。この結果、病気になっても受診しにくくなり、重症化するケースも問題になっている。

 払えるのに払わない世帯には厳しい対応が必要だが、市町村がきめ細かく相談に乗ることも欠かせない。保険料の上昇を抑えるため、増え続ける医療費を国民全体で支える仕組みを作り直す医療制度改革も必要だ。(小山孝)


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