鷹の爪団を見ていて危うく留年するところだった。面白いね。


 15章

 1.誰かが、このことを成し遂げるのに我々に十分な金がないというかもしれない。しかし親分はあらゆる方法で私たちを助けてくれるだろうと私は思いたい。 dicat;接続法現在、可能性 ad hanc rem conficiendam;hancはremを修飾、hanc remは動形容詞conficiendamの目的語、conficiendamはadにかかっている satis pecuniae;cf.§61の□5 iuvaturum;未来分詞、後ろにesse省略 putaverim;接続法完了、穏やかな主張  
 2.親切に対して親たちに感謝しよう。 勧奨
 3.神々が私を友人から守り給わんことを。私は敵から私自身を守ろう。 tueantur;接続法現在、願望 defendam;接続法現在、穏やかな主張 直説法未来とも?  敵より味方の裏切りから身を守るほうが難しい、味方を疑うよりはいっそ天に任せよう、ということらしい
 4.どうかすべての氏族が自身の法律を利用し、平和を享受し、義務を果たすことができますよう。 omnes gentesが対格、uti,frui,fungiが並列された不定法で<対格+不定法> possent>possum;接続法未完了過去、現在の非現実願望
 5.お前の親切を自慢しないことだ。 sis;接続法完了、禁止
 6.我々の先祖を覚えていよう。 meminerimus;接続法完了、勧奨?
 7.誰もが私を見捨てた。何をしよう?どこへ向こう? 接続法現在、懐疑
 8.私はクラウディアが真実を言うことを一片の疑いもなく断言しよう。 穏やかな主張
 9.アテネの住人は既に長い間テセウスを待ち望んでいる。「どうかテセウスがミノタウルスを征服しましたように!」 superaverit;接続法完了、過去の現実可能な願望
 10.病人を担架で庭へ運べ。 ferantur;接続法現在、命令
 11.あなたが私のところに来られたらよかったのに。 cf..§66の□7b
 12.人は町が略奪されたと信じたかも知れない。 crederes;接続法未完了過去、過去の可能性
 13.あなたがいなければ何も楽しくないだろう。 esset;接続法未完了過去、現在の非現実
 14.あなたがいなかったら私は救われなかっただろう。 過去の非現実
 15.カエサルを殺した方がよかっただろうか?(実際には殺さなかったが) 懐疑
 16.誰をも軽蔑しないことだ! 警告
 17.これは確かに間違っているだろうが、不道徳では絶対にない。 譲歩
 18.より大きい牛からより小さい牛は耕すことを学ぶべきだ。 命令?
 19.己の欲せざる所を人に施すなかれ。 命令 quodの先行詞は省略されている
 20.誰が嘘をつくことが醜いということを敢えて否定するだろうか。 懐疑?可能性?
 21.市民を統率するものは他の誰にしも徳の点で優るべきだ。 命令
 22.逆境の運命を辛抱強く耐えよう。 勧奨

 そのうち1章から19章まで点検してまとめ直す予定。
 書きかけの記事消えた・・・。これだから大学のパソコンは。

 しかし昨日の大菩薩より東京のほうが雪が多いってどういうことですか。万物はメタファーだっていうけど、これも僕に対する当てこすりなんだろうか。というか、

思ったこと-UTではよくあること

 自然に折れたのか、伐採したのを放置しているのか。切断面を見るに前者だろう。この前の台風でも図書館前の木が折れてたし、大丈夫なのかこの大学。そんなに金がないのか。

 さてFBを書こう。三連休に予定されていた日光が、上級生の体調不良で延期になったのが先週の水曜。そこで前から目をつけていた小金沢連嶺に行くことにした。雪はあまりないだろうが、まあ狼平の笹原や富士山目当てということで。それでも親を納得させるのにだいぶ苦労した(結局納得していなかった)。

 1日目

 塩山発大菩薩登山口行きバスの始発は6時台だが、この季節に個人山行でSTBはしたくないので一本遅らせて7:35に乗ることにする。前日は地形図の印刷やらあれやこれやで1時就寝。4時起床。のそのそ準備して高尾山口行きの始発に乗り込む。こんな時間なのに上下とも満席に近く驚いた。それでも北野を過ぎるとほとんど人はいなくなる。一体登山でもないのにこの時間に高尾に行きたがる人って。
 高尾で中央線乗換。上野原辺りから夜が明け始める。笹子トンネルを抜けて甲府盆地に入ると目前に南アルプスが。
思ったこと-車窓から
思ったこと-行李・ストック・愛読書


 どうやら予報通り天気は良いようだ。
 塩山で降りて10分ほどバスを待つ。同乗者は8人ほどで1人を除き登山者。僕以外日帰り装備。終点で一斉に降りて歩き出す。上日川峠まで雪は全くない。最初こそ順調に登っていたが、第二展望台とやらで休んだ後どうも調子が上がらない。荷物が重く感じる。だらだら登って上日川峠。ここで他の登山者にならってアイゼンをつける。すぐに地面が凍り始める。10本爪が氷にがつがつ聞くのは快いが交互に現れる石のごろごろした地面ではイライラする。6本爪ぐらいがちょうどいいのだろう。
 福ちゃん荘を越えてすぐ、右足の踵が靴擦れになっているのに気づく。靴紐の結び方を変えたりしても一向に効果がない。右足だけアイゼンを外してみて、三歩歩いたら盛大に転んでしまったからこれは止めた。
思ったこと-上日川峠へ
 ますますだらだらと登り正午過ぎに雷岩。取り敢えずイモピークと評判の大菩薩嶺まで空身で往復。期待通りのイモさに満足して戻る。風が寒い。展望は素晴らしい。富士、南アルプス、甲府盆地が一望の許で、前景のダム湖がまたいい。富士山に実にマッチしている。これはかなり計算しているに違いない。反面丹波方面は見えない。今日は牛奥雁々腹摺山南の賽の河原まで行くつもりだったが、足が痛くてどうしようもないので、完遂はあきらめて早々に狼平で張ることにする。この辺りは幕営禁止らしいのでよいこはまねしないように。この狼平、平らだし広々と明るく素晴らしい幕営適地に見えるのだが、この後僕は狼平の笹原たる所以を身をもって知ることになる。やはり犯罪は割に合わない。
思ったこと-雷岩で

 介山荘前で丸ちゃんの丸どりスープうどん(パッケージで引くが旨い)を食べながらニャル子の10巻を読みつつ時間を潰して狼平へ。緩やかな起伏の中でやや平らになっているところはどこも不自然に笹が剥げていて、やはり同志が多いのがわかる。強風に組み立て中のテントを飛ばされそうになりつつなんとか荷物を中へ押し込む。ペグを打とうとするが薄い土の下に石のように固い層があって差し込めない。二本ぐにゃぐにゃにして諦めてしまった。吹曝しの稜線だから風が強まったらまずいよなあ、まあ天気もいいし大丈夫か、と理由にもならない理由で自分を騙し、4時ごろテントに入る。ニャル子を読みながら午睡。

 6時ごろ風の音で目を覚ます。顔にテントの壁が張り付いているのに気づいてはっとしたが、テントの風上側に体を移動させてまた寝てしまう。そんなに眠たかったのか。

 30分か1時間かしてまた覚醒。なんとテントのてっぺんがほとんど地面にくっついている。風の音もすごい。よくこんな中で二度寝できたものだ。軽くパニックになりながら、とりあえず半身をテントから出してフライを取り外す。いくらかましになった。でもこの後雨が降ってたらやばかった。ポールも外そうかと思ったが、この状況でぺったんこのテントの中で一夜を過ごす恐怖に竦んで、なし崩し的に踏み止まる。現実的な安全より恐怖心を優先させたようで、自分の未熟さを感じた。実際ポールを抜くべきだったかはよくわからないが。その後寝たり覚めたり本を読んだり、まんじりともせずに過ごすこの状況下でも寝るのだからよほど眠かったのだろう。山でこれほど安眠できたのは初めてだ。途中テントがじりじり動いて笹原の中に入ってしまったので外に出て平地に戻した。甲府盆地の夜景とオリオン座がきれいだった。
 9時ごろ。腹が減ったので米を炊き始める。火をつけるのは怖かったが仕方ない。そのうちに風が弱まってきたのでいくらか安心して本を読んだりする。今日のレトルトは確かS&Bのダッカルビ。明らかにカルビじゃなく鶏肉が入ってたのでシリーズのもう一つの方だったかもしれない(追記!ダッカルビは鶏肉を使った料理だそうで。てっきりカルビと言えば牛肉かと思っていた)。いずれにせよ辛いばかりで量も少なく、いまいちだった。食後に練乳入り抹茶ミルク(美味いのでおすすめ)を飲み目覚ましを4時にセットして就寝。だいぶ風も収まってきていた。
思ったこと-魔境狼平

 
 2日目

 なぜか目覚ましが作動せず6時起床。今日は米背負峠から天目山温泉に下山のゆとり行程のつもりだったので二度寝して半に米炊き開始。都合10時間は寝ただろうか。あの強風の中、寝不足だったのは却って幸せだったかもしれない。
 今朝は茶漬け。0.5合炊いて素とお湯をかけるだけ。実用化には前日のうちに1.5合炊いておく必用があるだろうが、今日は急がないので炊きたてを食べることにした。プラティパスの飲み口に氷が詰まって取り出せずやや焦るも(中身も半分くらい凍っていた)、水平にして振ったら外れてくれた。これからは水を抱いて寝るようにせねば。
 たらたら撤収して8時出発。快晴。やや遅い朝日に照らされて黄金色に輝く笹原を後にする。さようなら狼平。
 靴擦れの痛みは昨日ほどではなく、順調に最初のピーク小金沢山。富士山がよく見える。ほとんど平らな稜線を軽快に進みローマ字表記でU24a。いい名前だ。ここでも富士を見た気がする。
 やや下って賽の河原。ここも笹原状だが狭い。同じ強風に耐えるなら狼平に張る方が気持ちがいいだろう。僕は二度と張らないが。
 少し登って黒岳。ここから再びほぼ水平な稜線になる。人によっては退屈に感じるかもしれないが僕はこういうのが大好きだ。疲れずに距離を稼げるから。
 地形図にない白丸の頭とかいう場所の展望が素晴らしくてのんびり休む。有名な雷岩よりいいところだと思う。雷岩から見えなかった東面もずーっと見渡せる。西は南アや奥秩父の山々に加え、八ヶ岳、遥かに中央、北アルプスらしき山脈まで見える。来てよかった。昨日よりも足の調子がいいのでこのころから本ルート完遂を考え始める。
思ったこと-白谷の丸より東面
思ったこと-白谷の丸より西面

 その後も緩やかな道をひたすら南へ。凍結している箇所が多くて1日目より歩きやすい。
思ったこと-Maerchen

 そしてエスケープルートとの分岐点、米背負峠まで来た。時刻は1:40。悩ましいところだが、小滝山へ進むことにする。
 道がやや分かり辛くなり、今までより丁寧に地図を読みながら3:20小滝山到着。今山行最後のピークもやはり富士山がよく見えた。全く富士山漬けの山行だった。日没が迫っているのに30分も休む。
思ったこと-小滝山より

 ここからは時間との勝負。下りやすい道をストックを前について転がるように降りていく。小滝山から先は藤沢集落まで全く雪がついていなかった。道が沢沿いになってからはますます暗くな、足許もおぼつかないまま走りに走って漸く林道についた。1時間40分ノンストップ。ヘッドライトを付けると影がはっきりして余計怖いので意地で突っ切ってしまった。よくない。
 しばらく林道を進んで「小滝山入口」についたのが5時半。初雁の駅まで更に30分の車道歩きで6時18分の上り鈍行に乗った。おしまい。
思ったこと-下山地点


 コース状況:全行程にわたって道は明瞭で赤テープも多い。地図が読めなくても歩けるレベルだと思う。雪はほぼないが1500m辺りから上はどこも凍結していてアイゼンが必要。道ははっきり見えた。アイゼンと防寒着があればあとは夏登るのと同じだと思う(晴れていれば)。

 感想:雪はなかったが晴れて展望も申し分なく、距離も稼げたし申し分のない山行だったと思う。が、それは結果としてであって、中身を見ると反省点がたくさんある。靴擦れの可能性を忘れていたこと、ペグも打てない吹曝しの稜線に張ったこと、下山が遅かったこと、そして全体に判断がやさぐれてたこと。雪山だったのに雪がなく、天気は2日ともほぼ間違いなく晴れで、そのくせ想定外の靴擦れでエスケープを決めたことなどでなんだかどうでもよくなってたんだと思う。要反省というかなんというか。まあ、偶にはこういう山行でもいいんじゃないかな。富士山も見えたし。



 蛇足:10巻について。アト子のキャラクターは良かったと思う。でもメインの事件の顛末がつまらなかった。残念ながら既刊の中では最も不出来な作品だと思う。まあ、9巻が面白すぎたのもあるか。
 これで最新刊に追いついてしまった。2期が待ち遠しい。