「自公政権奪還300議席超、民主100議席にも届かない大惨敗」「第3極伸び悩む」


 沖縄基地問題で躓き、東日本大震災と原発事故への対応の拙さで3年前の希望を失望に変えてしまった代償は高く付いた。

 民主党は改選前の230議席から約1/3と大惨敗となり二大政党の一翼を担うのは厳しい情勢。

 一方、自民党は"郵政選挙"には及ばないものの自公合わせて300議席を超え、絶対安定多数を確保し、定数の2/3確保も直前。

 第3極は伸び悩んだ。日本維新の会は近畿では大きく票を伸ばすが近畿を出てると春先まであった勢いは失っていた。また総選挙直前に結党した日本未来の党は大きく議席を失うこととなった。

 自民党と連立内閣を形成するであろう公明党は小選挙区の多数で議席を回復し、比例区でも順調に票を伸ばす。

 共産党は比例区でほぼ前回並を確保した模様。新党大地も比例区で1議席は確保。

 国民新党・社民党・新党日本・新党改革は衆議院での議席を維持できるか正念場。


 本来、野田首相が解散を発表した時点での形で第3極(当時:みんなの党、日本維新の会、国民の生活が第一、減税日本、太陽の党)の各党が合併など模索せずにそのまま総選挙に望んでいたら、少なくとも生活を除く各党は間違いなく票の伸びがもっとあった。

 第3極の理念が見えない合併や1日での合併合意決裂など本来裏である程度まとめた上で表(マスコミ)に出したかったものが裏の騒動まで国民の目の前で行われたことで、所謂“維新旋風”は急速に止んだ。

 また解散前後に民主党から第3極に入党した前議員の候補者は軒並み厳しい状況だ。関東地方などで離党せずに民主党で出馬していたら勝てていた候補者も複数名いた。そういった選挙区は軒並み自民党が勝ちそうだ。


 自民に前回NOを突きつけて民主に流れた無党派は今回、第3極に流れるはずだったがこのようなバタバタを見せられた事で急速に政治への関心が落ち込んだ。その為投票率も前回の69.29%を下回る可能性が高い(想定は57~61%)

 また自民党の勝利も上記のように漁夫の利と言っていい部分も多いため、来夏の参議院選挙で過半数を得られるかが来年の最大のポイントとなりそうだ。

その参院選では日本維新の会の橋下代表代行の出馬があるかどうかも大きく風を左右しそうだ。


民主党      87議席  (選挙区: 48議席、比例区39議席)

国民新党      1議席  (選挙区:  1議席、比例区 0議席)


自民党     286議席  (選挙区:219議席、比例区67議席)

公明党      31議席  (選挙区:  7議席、比例区24議席)

日本維新の会  39議席  (選挙区: 13議席、比例区26議席)

みんなの党    11議席  (選挙区:  4議席、比例区 7議席)

共産党       9議席  (選挙区:  0議席、比例区 9議席)

日本未来の党   9議席  (選挙区:  2議席、比例区 7議席)

社民党       1議席  (選挙区:  1議席、比例区 0議席)

日本新党      1議席  (選挙区:  1議席、比例区 0議席)

新党大地      1議席  (選挙区:  0議席、比例区 1議席)


無所属       4議席  (選挙区:  4議席)