民主が月内に臨戦態勢…自民離党期待、候補者公認で揺さぶり
読売新聞社などの世論調査で麻生内閣の不支持率が7割を超え、民主党の小沢代表は衆院解散・総選挙は近いと見て、月内に臨戦態勢を整える方針だ。
社民、国民新両党との選挙協力の調整を急ぐほか、自民党を離党する渡辺喜美・元行政改革相への対立候補擁立を見送るなど、自民党への揺さぶりも強める考えだ。
小沢氏は11日のNHK番組で、政府・与党が2009年度予算案成立後の衆院解散を約束し、野党が予算の早期成立に協力する「話し合い解散」に前向きな考えを示す一方、「そこまで麻生政権は持たないと思う」との見方を示した。
内閣の不支持率が7割を超え、「これだけ不信が広まると、麻生首相は政権にしがみついていられなくなる」というわけだ。小沢氏は「民主党は今こそ全員が国民の中に入って、国民の苦労や不満を聞いていく運動を展開すべきだ」と、ハッパをかけている。
民主党は月内に全国の選挙区で3度目の情勢調査を実施し、その結果で最終公認候補と重点選挙区を選定する方針だ。18日の党大会で決定する09年度の活動方針案にも、「小選挙区での当選を展望できる候補予定者に支援を集中する」と明記しており、「小選挙区で過半数確保」との目標に向け、「選択と集中」を基本戦略とする構えだ。
民主党は239人の公認を決定、23人の公認を内定した。社民、国民新両党や無所属の候補22人の推薦も決めている。候補者未定の「空白区」は16選挙区だ。この中には、社民、国民新両党との調整がついていない選挙区のほか、平沼赳夫・元経済産業相(無所属)の岡山3区など衆院選後の連携を見据えて候補者擁立を見送る選挙区がある。また、公明党の太田代表の東京12区など、「民主党が候補者を出さない選択肢はないが、決めるのは衆院解散前後」という戦術上の理由が作用している場所もある。
小沢氏は自民党内で離党や政界再編の動きを見せている勢力との選挙協力について、「まず党を離れることと、同じ政治思想、政治姿勢を共有できる人」との条件を挙げた。民主党幹部は「公認決定や内定者のいる選挙区でも、自民党離党者の方が当選の可能性が高ければ、差し替えもあり得る」としている。
与党内では、山崎拓・自民党元幹事長(福岡2区)ら政界再編志向が強い自民党現職の選挙区について、「民主党が公認候補を比例に回す」との憶測も出ている。民主党幹部は「比例単独は認めない方針で選挙区調整をしており、比例選での優遇はあり得ない」と否定するが、党内には「政権獲得のためなら、小沢氏は何でもやる」という見方もある。