第12回 わたしの愛するベーシスト「ルイス・ジョンソン」 | ブラックミュージック系ロックバンド「Someone」のブログ

ブラックミュージック系ロックバンド「Someone」のブログ

テレキャス×335×スラップベース。ブラックなフィーリングで世界を変えます。札幌。

どうも。
ベースのジョイです。
今回は前回の続きとして、スラップの伝道師ルイス・ジョンソンを紹介します。

スラップを生み出したのはラリー・グラハムであることに間違いありませんが、奏法そのものを世に広めたのはルイス・ジョンソンであることはあまり知られていません。
グラハムの活動はSly&The Family Stoneと自身のバンドに限られています。
それに対してルイス・ジョンソンは自身のバンド、The Brothers Johnsonだけでなくクインシー・ジョーンズやマイケル・ジャクソンといったソウル・R&B。
アール・クルーやハービー・ハンコックといったジャズ・フュージョン界でも数々の名演を残しています。





こちらは兄弟で活躍したディスコバンド、The Brothers Johnsonの名曲「Stomp!」
この曲でのルイスは指弾きに徹したシンプルかつノレるベースライン。
ディスコ系の曲は音価が命。
ジャストなタイミングで音をリリースしてジャストなタイミングで止める。
単純かつ難しいベースとしての仕事をしっかりとこなすルイス。
かと思いきや2分21秒からのベースソロでは確実に頭が悪い動きをしながらのスラップ。
「こんなアホみたいにスラップするやついないだろ・・・」
というツッコミが聞こえてきそうなところです。
が、するんです。
フレーズはオーソドックスながらグルーヴィー。
バキバキとしすぎずベース本来の中低音が活かされたウォームなスラップですね。





こちらはクインシー・ジョーンズの日本公演。
この動画のクインシー、かなりやばいです。
なにしろありえないくらいショッキングピンクのシャツを着て、なおかつズボンにIn!!!!

肝心のルイスは・・・・・・・
ね? やってるでしょう??
アホみたいに大振りなスラップ。
しかしこの日のルイスは絶好調。
リズムも性格でフレーズも冴えっ冴え。 まさに熱い男の熱いソロ。
サビのラインはノリノリかつメロディアスな素晴らしいライン。
グラハムが粘っこいファンクなノリだったのに対し、ルイスはディスコを漂わせる腰にくるベースを弾きますね。
アホなだけじゃない。





こちらはアール・クルーの「Kiko」
この曲でのルイスはプル一切なしのサムだけでのプレイ。
コーラスをかけたサムでのプレイはスラップらしくないけれど、パーカッシブで不思議な音色。
一見曲の雰囲気にマッチしないようだが、このベースこそが主導権を握っていると言っても過言ではない。
バキバキだけがスラップじゃない という新しい道の第一歩でしょう。


最後におまけとしてマイケルの曲を。
基本は打ち込みのシンセベースなのだが、なんとルイスはソロだけ参加!
非常に豪華な使い方ですね(笑)
初期マイケルはほとんどルイスが弾いているので気になった方は是非調べてみてほしいですねー