「三河物語」 安彦良和 著 | アニメ、映画、特撮を合法的に無料で楽しむ

「三河物語」 安彦良和 著

「「マンガ日本の古典23 「三河物語」 安彦良和 著 1995」

三河物語―マンガ日本の古典 (23) 中公文庫
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今だとガンダムエースの 「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」がとにかく話題な安彦良和さんですが、

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いまさらですが
なつかしいというのもあるんですが
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私は安彦さんのアニメの方は大昔から好きで、
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ギリシャ神話ファンにも安彦ファンにも
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大人に見て欲しいアニメ

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と観て来ました。
そして、映画原作作品コミックからの流れで、
歴史モノ漫画家の巨匠と思っている次第なので、
タイトルからは中身がピンと来なくても、
表紙見て「あ、安彦さんの絵だ」ってぱっと手にとって見たわけです。

この人の「いくさ」が描かれている漫画は「包括的」で素晴らしい。
戦争マンガ描く人は宮崎駿や小林源文とかいますけど、
局地戦の個人とかだけが描かれてて、
戦略戦術の大局や、背後の政治なんかの描写が弱いんですが、
安彦作品は一兵卒の苦悩から、政治屋の薄汚さまで良く出ている。
戦争ってのが、如何にわざわざ人間が集まって、小賢しい汚らしい殺し合いをしてるのかってのが良く描かれてると思うんです。
「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」もそういう読み方ができるので、ホント別格ですよ!
しかも長らく読んでいるんで、漫画家さんとして作品が凄く読み易くなっているのが判る。
アニメーターのカラーが強かった頃の作品の「アリオン」
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は読みづらい。
(宮崎駿のマンガの方の ナウシカも「漫画として」は読みづらいでしょ)

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本題の「三河物語」ってなんでしょうか?
「天下のご意見番」大久保彦左衛門というのは聞いた事があるかもしれません。
(駿台台に屋敷があって住んでたんですねぇ!近所に住んでてしらなんだ。これ詳しく古地図とかで調べてみようかな。)

その彦左衛門が書いた江戸時代広く読まれた読み物
(ベストセラーと書かないのは売り物じゃなかったからです)
60超えてサラリーマンサムライを隠居した爺さんが、
勤めていた江戸幕府の人事制度や、
上司家康の愚痴を書いてる物が原書らしい。
(平たく言っちまうと年齢や処遇は置いとけば、
私がやってる日記と似たようなもんだ(W
 彦左衛門Blogってのも面白いか?)
で、「江戸時代の年寄りの愚痴」なんで
関連書籍を書かれた現代人曰く「原本は面白くない」んだそうだ。

それを「太助」との繋がりを描く事によって、ブレークスルーを得て、
この漫画は大変な良作となっている。

憧れのサムライになってはみたものの・・・
組織内の足の引っ張り合い。
大阪の陣で仕事に出てみれば、侍の仕事って結局「ひとごろし」でしかないという現実。

彦左衛門が「天下のご意見番」って言われて家康にズケズケモノを言ったってのは時代劇のフィクションですが、
「旗奉公」に関して家康にキッパリモノを言ったとされる所は
非常に面白い!
ここ、凄い難解なんですが、これもさらりとに言っちまうと、
大阪の陣で家康が自分が真田にびびって陣を下げた=「逃げた」のを認めたくなくて、
旗を下げた責務を彦左衛門に問うのだが、
彦左衛門は「自分は御槍奉行で槍を預かっている!」
と自分は旗について動いたという事を将軍に歯向かって直言したって事です。
(上司にそれはあんたのミスでしょ!って言ったって事!)
ここに出世が下手でも実直な彦左衛門の頑固さと、
家康の人間的な弱さが描かれててとても面白い!
図書館で笑いをこらえるのに大変でした(W

ちなみに私は小説や漫画を読みながら、脳内で映像化した場合のコンテを切ったり、
声優さんの声をCVとして漫画のキャラにあてる事のできる「のーみそ」を持っています。

で、読んでる最中CVは
太助=田中真弓
彦左衛門=永井一郎
として、脳内キャスティングして楽しく読めました(W
(ホント脳みそって最高のデバイスだよねー)

で、サラリーマンサムライの文献として
「マンガ日本の古典26 「葉隠」 黒鉄ヒロシ 著」も借りてきたわけですが、
こっちも頑固者がゴマスリ野郎への愚痴を書いてる本ですね(W
ですが、こっちは成立年代が100年近く後なのに、
上司への反骨心などは欠片も見えず、思考停止の奴隷思想ですね。
中身は全く逆の表現内容です。
こちらは1710年頃のものなのですが、
「最近の男は女みたいだ」という記述があり(W
洗脳されている年寄は当然ながら客観的にモノが見れず、
自分の物差しだけで、あたかも世の中全てを悟って語っているつもりだというのが良ーくわかります。

情報操作や大本営発表なんかで、人を貶めたり騙したりとかって昔は出来てましたが、
政治家が年金誤魔化したり、企業が欠陥自動車や腐った牛乳売ったりとかすれば、結局バレル世の中にはなってきてます。

嘗ての出世が下手なサムライ達の、実直な武士道で生きた方が評価される世の中になってきているのかもしれません。