まず、「イノベーション」っていったい何なのでしょうか?
シュンペーターは、物事の「新結合」「新機軸」「新しい切り口」「新しい捉え方」「新しい活用法」を創造する行為のことと言っています。
それまでのモノ・仕組みなどに対して全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出して社会的に大きな変化を起こすことです。
新しい製品・サービスの開発を指す「プロダクト・イノベーション」
生産方法の改善を指す「プロセス・イノベーション」
既存の技術・知識等の延長上での小刻みな改善である「連続的なもの」
これまで存在しない画期的な製品や生産方法を誕生させる「非連続的なもの」
様々な学者がイノベーションの分類について議論を重ねています。私もクリステンセンの論文は読みました、
中小企業の場合、イノベーションは、研究開発活動を通じた技術革新だけでなく、日頃からビジネスの種を探したり、生産工程の改善や経営資源の有効活用を考える中で生まれたアイディアや創意工夫がきっかけとなることもあり、様々な観点でのイノベーションが展開されています。
中小企業によるイノベーションには、次の3つの特徴があると思われています。
①経営者が、方針策定から現場での創意工夫まで、リーダーシップをとって取り組んでいることが多いです。
②日常生活でひらめいたアイディアの商品化や、現場での創意工夫による生産工程の改善など、創意工夫をしています。
③ニッチ市場におけるイノベーションの担い手となっていることが多いです。
一方で、大企業によるイノベーションについては、大規模な研究開発や、その成果が現れるまでに長期間を要する研究開発のプロジェクトに対し、その組織力を活かして多くの研究者や資金を投入し、イノベーションを実現していることが中小企業と大きく異なります。