社長の器を構成するスキルを考えてみると大きく3つに分類できそうです。
・テクニカルスキル
・コンセプチュアルスキル
・ヒューマンスキル
です。
テクニカルスキルとは、社員がすべき仕事や作業をこなすためのスキルのことです。
社長の器を構成するスキルとしては、最も小さい要素であり、環境が変わると使い物にならなくなるスキルでもあります。ですから、このスキルを磨いても、社長の器は大きくなりません。
コンセプチュアルスキルとは、思考力や実行力といった環境が変わっても通用する万能的なスキルのことです。
ビジネスの構想力や人を動かす行動力に深く関わるスキルなので、経営者の器を大きくするには、一定レベルまで磨く必要があります。
ヒューマンスキルとは、生き方・在り方、哲学や価値観、信念やスタンス、器量や度量、といった、その人間の有様を表すスキルです。
他者への影響力に大きく関わるスキルなので、社長の器を構成するスキルとしては、最も大きい要素であり、社長の器を大きくするための必須スキルになります。
社長の器を磨けば、会社は間違いなく大きくなりますが、社長の器を大きくする方法はじつに簡単です。
本質を追求するために「無知の知」を徹底的に実践することです。
無知の知の実践とは、自分が知らないことを知っている、ということを自覚し、素直に教えを乞う姿勢を持つことです。
論語にも「知らざるを知らずと為す是知るなり」という言葉があります。
これは、無知であることを自覚することで、新たな学びに取り組む、その結果、無知を克服し成長する、ということを意味しています。
社長であっても驕ることなく素直な気持ちで無知の知を実践していくと、物事を本質的に捉えることができるようになり、ブレない哲学や信念が身につきます。
また、ヒトの苦労やモノの価値も理解できるようになるので、器量や度量も高まります。