株価価値を測定するために、ファイナンシャルプランニング上、ファンダメンタル分析という手法を使います。
もちろん企業のインタビューやモニタリングを通して、定性情報をつかむことが最優先となりますが、
不明確な部分が多く存在することと数値化することが重要でもあるので、定量分析をします。
戦略策定の際に活用する3Cの視点で分析するとよいでしょう。
①市場
②投資先
③競合
①市場
・規模
まず、投資対象企業がドメインとしている市場の規模を大雑把に把握する必要があります。市場規模を把握することは、その企業が最大どの程度の伸び代があるかを知る第一歩となります。
・成長性
市場の規模だけでは、その企業の伸び代の判断ができないので、市場の成長性を見る必要があります。将来にわたっての市場は何%くらい成長が見込めるか?を大雑把に把握します。
②投資先
経営内容の定量的評価のポイントとしては次のものが挙げられます。
・財務内容
業績推移:損益計算書、キャッシュフロー計算書の推移
財務の現状:貸借対照表の状況
将来への布石:設備の状況、研究活動費を使っているか?
将来の価値:企業価値はどのくらいか?
成長性:過去どのように成長してきたか?将来は市場拡大するのか?シェア拡大するのか?
収益性:利益率はどうか?上がるか?下がるか?
効率性:資産を効率的に運用しているか?
安全性:財務体力は十分か?借入金が多すぎないか?
生産性:労働力を有効に使えているか?高い付加価値を生み出しているか?
会計方針のチェック:どのような会計方針を採用しているか?
・資本金
・従業員数
・業界地位(ランキングはどうか、シェアはどの程度か)
定量的な情報は、有価証券報告書や財務諸表で確認することができます。
③競合
競合の分析は投資先として考えている企業と比較するために行うので、調べる項目は投資先企業と変わりありません。
■留意点
財務諸表は数字の羅列です。数字をただ眺めているだけでは分析になりません。
・競合他社と比べる・・・他社と比べて売上は大きいか?利益率は高いか?
・時系列で比べる・・・利益率は改善しているか?棚卸資産の回転月数は悪化していないか?
・改善の余地を考える・・・利益率の改善の余地はあるか?
・キーとなる数字をおさえる・・・業績への影響度が特に大きい数字は何か?
以上のようにタテ・ヨコ・ナナメで数字を見なければなりません。