占いをしていると、その星の良さや悪さが見えてきます。

 それは人の性格ととてもよく似ています。でも、それは良いとか悪いとかでジャッジできるものではありません。ですから、正確に申しますと、運勢が良いとか悪いとかということは、本当はないのです。

 

 例えば、太陽という星があったとしましょう。太陽の性格は、とてもプライドが高くて、皆からの信頼が厚く、まさに王様に値する存在です。王様のようであり、また父親のように威厳があり、皆から尊敬されたいのが太陽です。

 皆から尊敬される太陽は、部下や家族を大切にし、守ろうとするところが太陽の素晴らしい性格です。ところが、これが良くない方向に働くと、傲慢になり、プライドを守るために部下や家族を蹴落としたり、見下したり、奴隷のように扱うようになると、皆からの信頼はなくなり、尊敬されなくなります。これが太陽の性格の良くない部分です。

 

 上記のように、星の「良いところ」と「悪いところ」を書きましたが、これは表裏一体です。それはどの星にも言えることです。このことを私たち人間にも当てはめると、どうでしょうか?まさに星と同じような性格を、私たち人間は持っていることになります。

 ですから、占星術の世界では、「人間の中にも宇宙がある」というのは、このことを指していると言っても過言ではないのです。

太陽、月、火星、水星、木星、金星、土星の7つの星は、どの星もつながっており、そして、どの星にも影響を与え合っているのです。どの星も自由に単独で動くことはないのです。

 

 それを軸において占うとしたら、「あなたは金運が良いから一生お金に苦労することはありません」とか「良い人と結婚できるから一生安泰です」ということも、厳密に言えば、それは嘘になることもあります。

 

 良いことの裏には必ず悪いこともついてきます。したがって、良い状態であり続けるには、ご本人の努力が必要です。何もしないで良い状態で居続けられるということは基本的にはないのです。いくら努力をしても悪いことが起きる場合もあります。

 

 また、更には、その星々の相性も考えなくてはなりません。その星々の性格と、どのようにお付き合いをすれば良い関係を保っていられるかを見ることで、上手に付き合っていく方法を考えたり、その術を身につけていけば、おのずと良い方向にベクトルが向かっていくはずです。

 

 ぜひ、占いでご自身の星の位置や特徴などを知る機会とされ、より良い人生を歩んでいくための羅針盤にされると良いでしょう。