コーチングの前に環境を把握せよ
こんにちは 心のソムリエ 橋本文隆です。
前回は、コーチングには「成果を出す」という側面と
「能力を育成する」という側面があることをお話しました。
それを踏まえて、どのようにコーチングするのか考えてみましょう。
例えば「売上が上がらない。どうすればいい?」と聞かれたとします。
やり方を教えるのは、コンサルティングです。
コーチングはクライアントに見つけ出させるのが基本です。
ここで「どうすれば、売上が上がると思いますか?」などという
バカな質問をしてはいけません。
「それが分かれば苦労しないよ」と思われて終わりでしょう。
コーチは、相手が何か新たなことに気づいたり、発見したりするように質問することが大切です。
その前提として、コーチングを取り巻く状況や環境を
把握しておくことが必要です。
環境とは、(例えば)
・クライアントの前提知識
(ビジネスや営業の知識をどれくらい持っているのか)
・今結論が必要なのか、じっくり考える時間があるのか。
・自主的に受けているのか、社命で受けているのか。
・コーチとクライアントの関係
(対等なのか、上下関係があるのか、信頼関係はあるのか)
などなどです。
このような環境に応じて、コーチングの内容も
変化させることが必要です。
一般的にコーチングは対等の立場の方が効果的ですが、
上司が行なう場合は当然上下関係がありますから、
それに応じたコーチングが必要になります。
自主的でないクライアントに、いきなり鋭い突っ込みは
危険かもしれません。
そのようなさまざまなことを勘案したうえで、クライアントに
変化をもたらす質問を投げかけるのです。
相手に変化をもたらす最も効果的な方法(と私が思っているの)は、相手の思考の枠組みを変えることです。
次回は、そのためにどのようにコーチングを進めるのか、
考えてみたいと思います。