菅総理の交渉は是か非か | 社員と顧客と経営者の幸福

菅総理の交渉は是か非か

こんにちは、心のソムリエ 橋本文隆です。

辞任濃厚の管総理が土壇場でウッチャリ続投が決まりました。

その是非ではなく、菅総理の交渉術を考えてみます。


鳩山さんは「二次補正のメドがつけば辞めるという話だ」と言っていますが、たぶん、そこまで話を詰められなかったのでしょう。

だからあえて、公開の場で発言することで、菅さんに辞任をせまっています。

しかし言質を取られなかった以上、菅さんは辞める義務はありません。
その面では明らかに、菅さんの交渉勝ちです。


菅さんは「お遍路に行きたい」とは言いましたが、「辞任する」とは言いませんでした。

このあたりも上手いです。
不信任案さえ否決してしまえば、後は何とかなるというヨミがあるのでしょう。


しかし彼は大切なものを、またひとつ失いました。

それは信頼です。

一見すぐ辞めそうに見せて、実は辞めないという行動からは、
誠実さが感じられません。

これは辞めることが良い悪いの問題ではありません。

誠実さ、信頼感を無くす交渉は、短期的には上手くいっても、
長期的には損失です。

菅総理は他に選択肢がなかったのかもしれませんが、
少々残念です。