国道1号を都内から神奈川に向かい、多摩川大橋を渡るとすぐブックオフがあります。


多摩川大橋店です


ここは500円以下のCDがとても充実しているので、都内から横須賀のマンションに移動する時は立ち寄るようにしています。


沢山のブックオフを回った経験から、CDコーナーの充実度はその店に売りに来る客のCDに対する熱の入れ方と関係があるように思います。


多摩川大橋店の場合、フランスの指揮者のジャン・フルネやその他の外国人指揮者が日本のオーケストラを降ったアルバムが多いのです。


この充実度は、1人のコレクターが売った結果でしょう。


横須賀には朝比奈隆さんのアルバムが多い店もあり、ここにはギュンター・ヴァントのアルバムが多く、これも1人のコレクターからの放出だと思います。


多摩川大橋店では、500円以下のアルバムの中にも、なかなか良いCDが並んでいます。


今回はオルフェウス室内管弦楽団のアルバムを中心に6枚ほど手に入れました。


その中の1枚がティレーマンがウィーンフィルを指揮した序曲集で、これは当たりでした。





序曲はオペラや劇音楽の前振りとして演奏される曲で、これから始まる劇を期待させるような仕掛けがされているのが普通です。


つまりワクワクさせるような曲が多いのです。


メンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」やウェーバーの「オイリアンテ」「オベロン」などの序曲は、短い曲の中に感情を昂らせる仕掛けがされています。


例えばコントラバスを中心とした低音楽器の扱いやリズムの扱いで高揚感をもたらします。


ティレーマンのアルバムは、ライブ録音ではありませんが、各序曲が終わった瞬間に拍手が起こり、これから劇が始まるような気持ちにさせる瑞々しさがあります。


最初の1曲の「真夏の夜の夢」序曲を聴いたとたん「これは当たりだ」と思いました。


アルバムにはドイツの作曲家マルシュナーの歌劇「ハンス・ハイリング」序曲が入っています。


初めて聴いたのですが、面白い曲です。


時代的にはウェーバーとワーグナーの間のようですが、16の歌劇を残した作曲家です。


それらの序曲を聴いてみたいものだと思いました。


おそらくそんなアルバムは無く、やってくれるとすれば、音楽の百科事典を目指す「ナクソス」でしょうか。