2歳下の弟をなくしてから4ヶ月が過ぎました。


弟と共通の趣味は多く、会えば趣味の話ばかりしていました。


もとを辿ると、2人とも父の趣味の影響を受けました。


父が使っていたナショナルのスピーカー8P-W1は弟が持っていたはずです。


私の手元にあるのは、弟から譲り受けた型番が違う20P-W09でした。


このシリーズの16㎝版は、6P-W1と言い、昨年1本だけ弟から貰いました。




正確には、TEACのオープンリールデッキ900DELUXに内蔵されていた型番が少し違う6P-W1です。


「確かもう1本あるはずだから探しておくよ」と言ってたのが今年の正月。


その後、病院で一度会ったのを最後に弟は逝ってしまいました。


弟は、実家にプレハブで作業小屋を作り、オーディオ機器の修理をしていました。


6畳のスペースは、沢山の測定器やパーツ、修理品などが詰め込まれ、やっと一人分の作業スペースがあるくらい物に溢れていました。


弟の息子が少しずつ片付けを行い、やっと入れるスペースができました。


実家に行った時に、久しぶりに小屋に入りました。


残されたものの一つ一つが弟がこだわって集めていたものだろうと思います。


入口の脇のスッキリした棚を見ると、スピーカーユニットが一つ置いてありました。


手に取ってみると、「もう1本あるはずだ」と言っていた6P-W1でした。


弟が探し出して、いつか渡そうと思って取り出しやすい所に置いておいたのだろうと思います。


このスピーカーは、弟の肩身となりました。