1987年に浅間の森で小屋作りをはじめた頃、「新・二重生活」や「新・田舎生活」と言う言葉が登場しました。


仕事は都会でして週末は田舎で過ごす、あるいは田舎で生活して必要に応じて都会に出てくるようなライフスタイルです。


小屋作りをはじめた頃の数年間は、金曜の夜に都内を出て小屋に移動し、日曜の深夜に帰ってくるパターンで、年間の約3分の1は小屋で過ごしていました。


残業が多い会社だった上に、通勤に片道2時間以上かかっていたのでハードだったはずですが、夜中に移動して夜中に帰ってくる暮らしは全く苦になりませんでした。




1997年には、横須賀市の浦賀にマンションを購入し、その時から三重生活が始まりました。


平日は7時にはオフィスに入り、終電の少し前まで仕事をして、金曜の夜から都内脱出を考えます。


小屋に行く時は、土曜日の朝早くに家を出ますが、浦賀に行く時は金曜の23時位に出て、夜中のうちに浦賀に移動してしまいます。


小屋もそうしたいのですが、電気と水道を引いていないため、夜中の到着は厄介です。


人のいない間にヤマネが小屋を走り回っているようで、その掃除も夜中では面倒です。


原則、三連休以上の時は山で過ごし、それ以外の休日は浦賀で過ごすというパターンにしています。


昔は雪が降っても小屋に行っていました。


最近は11月中に冬仕舞いをして、4月から小屋に行くと言うスタイルです。


小屋と浦賀では、過ごし方がまったく違います。


小屋では、ほとんど小屋作りをしていて、一日中からだを動かしています。


夜は発電機のガソリンが無くなる前に寝てしまい、朝は鳥のさえずりがうるさいため、基本早寝早起きです。


浦賀では、夜中に着くと、それから活動するので、寝るのは3時とか4時になり、夏になると、明るくなってから寝るような事もあります。


食材の買い出しに三崎や鎌倉に行くことは有りますが、大抵はずっと音楽を聴いているか、ギターを弾いているかのインドア生活です。




森、海、都会の三重生活は、変化があり、とても贅沢なことだなと思いますが、未だに住む家は賃貸マンションなので、この部分と引き換えになっているのかもしれません。