オーディオのアクセサリーは、興味のない人から見ると、とんでもない泥沼の世界です。

 
ケーブル1本に何十万円もかける人もいます。
 
趣味の世界ですから、それができるなら一向にかまわないと思います。
 
かれこれ50年以上オーディオの世界を楽しんでいますが、私はそこまでやるタイプではありません。
 
ケーブル関係は、無理なく手が届く範囲で試し、もっぱらプラシーボ効果で満足しています。
 
オーディオ誌を見ると、数十万円から数百万円の装置の記事が多くなっています。

この事に危機感を持っています。
 
そういう世界を楽しめる人は限られているので、オーディオの市場は縮小する方向に行ってしまうのだろうと思います。
 
スピーカーは、音の変化が良くわかるので、お金をかけたなりの結果は出るので理解しやすいのですが、ケーブル関係については分かりにくく、一般的な意味でのコストパフォーマンスという言葉は当てはまりにくい分野です。
 
どこにお金をかけるにしろ、結局のところ、部屋をなんとかしないと限界があります。
 
たとえば電源対策をしっかりすると、無音の時の静寂さが際立ち、コンサート会場の空気感が出ることが期待できますが、それ以前に部屋のエアコンの音が邪魔になります。
 
試しに再生音を聞くときに、耳を澄ますように両掌を耳に当ててみると、スピーカからの再生音が非常にクリアになることが分かります。
 
という事は、リスニングポイントの後ろに音を反射板を置くか、壁を細工すると、けっこうな変化が出そうです。
 
これと同じことを、部屋全体に施せば、理想の響きになってくるはずです。

わかっていても、部屋の改造、特に響き方の調整は簡単に出来る事ではありません。
 
そこで出来る範囲のことをするわけです。
 
例えば、低音の対策。
 
部屋のコーナーで定在波が発生すると、こもったような、ボワッとした低音になるので、そうならないように、コーナーの対策をします。
 
あるいは、床に振動が伝わっていると低音の締まりがなくなるので、これを何とかする事を考えます。
 
そもそも、床に振動が伝わる状態は、マンションに住んでいると、階下や隣人への迷惑になるので、音量をいつも気にしなければなりません。
 
使っているマーチンローガンのSL3の床への振動は、ずっと気になっていました。
 
本当はしっかりとしたオーディオボードを使いたいのですが、安くはありません。
 
そこで、手元にあったTAOCのインシュレーターで浮かせてみる事にしました。

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SL3自体は3点支持なので、インシュレーターも同じく3つ使いました。
 
結果は良好 。
 
床の振動が抑えられ、弾みのある低音になりました。
 
SL3は、コンデンサー型の振動部とウーファーで構成されています。
 
実はウーファー部の出来がちょっと気になっていて、もしウーファー部だけ外付けのしっかりしたものに変えたらどうなるか、という興味があります。
 
ケーブルを交換するよりは、交換が期待できそうです。