最近、報道の思考停止的取材を目の当たりにする事があり、ネットも含めて、芸人の闇営業の報道にはウンザリしています。
スペインの思想家、オルテガ・イ・ガゼットは、「大衆の反逆」の中で、お茶の間の論理が政治を動かし、そうしているのはマスメディアであると述べています。
お茶の間が喜ぶような報道は、イコール大衆の意見であり、それをメディアはそれを代弁している立場であると言う考え方です。
その圧力は、政治にも影響を及ぼすわけですが、大衆の意見の大前提には個人があり、結局、大局的な判断がやり難くなり、政治の判断ミスが起こり、結果的にそのミスが個人に跳ね返ってくると言う構図が出来ます。
それでも、そんな時代はまだ良かったように思います。
今は思考停止状態のメディアの報道に大衆が影響され、それがお茶の間の論理となる、逆の構造になっているように思います。
番組に出演しているコメンテイターは、番組のテーマに沿って話すわけですから、これは仕方がない。
つまるところ、番組を編成している人たちの思考停止の姿勢が問題です。
出演者達も、いい加減ウンザリしていないのでしょうか?