ラヴェルの「ボレロ」が大好きです。
最近はブログに書いていませんが、もう150種類くらいのアルバムが手元にあり、オークションを見ても、出品されているのは、ほぼ全部手元にあると言う状態になっています。
ボレロは、同じパターンを繰り返し、徐々に音量を上げて気持ちを高揚させ、最後にドカンと爆発させる、まったく憎らしい発想の曲です。
演奏家やオケに関わらず、大抵はブラボーの嵐になります。
目の前がクラクラするのに要する時間は、おおよそ15分。
ところが始まって数秒で目まいが起こるような曲が有ります。
例えて言うならいきなり絶叫するジェットコースターです。
その曲は、ショスタコーヴィッチの交響曲第10番の第2楽章。
目まぐるしく交錯する音の連続で、心臓がばくばくします。
ボレロでは、どんな演奏でも高揚感が獲得できるのは、ラヴェルの偉大さでしょう。
一方のショスタコーヴィチ は、演奏家を多少は選びます。
例えば、コンスタンティン・シルヴェストリの録音は、爆裂系と言える演奏で、オーケストラが破綻寸前の熱演には凄まじさがあります。
また、YouTubeで見る事ができる、ベネズエラのシモン・ボリバル・ユース・オーケストラの演奏の白熱感はブラボーものです。
このオーケストラは、青少年の集まりなのですが、感動的ということではプロを上回っているように思えます。
カラヤンの演奏は、スタートダッシュ型ではありませんが、徐々に感動させるのは流石です。
オケがついていけなくなるんじゃないかと心配させる、ミトロプーロスの高速演奏も面白いです。
そんな訳で、短期間では10数枚のアルバムが溜まってしまいました。
今は、珍しいところで、エフレム・クルツの指揮するフィルハーモニア管弦楽団のちょっと古い録音を聴いています。
スピード感とスネアの熱演はなかなか楽しませてくれます。