あてもなく房総半島をドライブしていると、「笠森観音」の看板が見えました。
創建は784年で、坂東三十三観音霊場の第三十一番札所です。
長い石段を上がると、びっくりするような光景が目に飛び込んで来ました。
大きな岩山を抱きかかえるようにして建てられた観音堂です。
似たような造りで直ぐに思い出されるのは清水の舞台ですね。
長い柱で支えた舞台に建てられているわけですが、笠森観堂はぐるっと一周するように同じ構造になっているので、「四方懸造(しほうかけづくり)」と呼ぶようです。
崖にへばり付くように建てられた造りを「懸崖造り」と言い、それが四方とも崖になっているので「四方懸造」というわけですね。
これは日本で唯一であるため、国の重要文化財に指定されているそうです。
16時を過ぎていたので上にあがることは出来ませんでしたが、回廊からの風景は素晴らしいようです。
日本には、こういう場所がたくさんあるんでしょうね。
そう考えると、霊場をまわるのは、建築的に見ても興味深そうです。