リタ・シュトライヒが歌う「椿姫」のハイライト版のLPというのがあります。

 

高校生の頃持っていたグロリア・シリーズという廉価版の中の1枚で、当時の私は、シュトライヒの歌はとても可憐に感じていました。

 

そのLPは、人に貸したきり、そのまま戻ってきませんでした。

 

返してと言えばいいのですが、知らないうちに北海道に引っ越してしまい、連絡先がわからなくなってしまったのでした。

 

その後、中古ショップやネットで探し続けていたのですが、昨年までみつかりませんでした。

 

同じグロリア・シリーズに、複数のオペラ歌手の聴きどころが集められたLPがあって、これに「椿姫」から抜粋で入っていて、これは手に入りました。

 

 

ある日、要町方向から池袋駅に向かって歩いていた時、店先にLPの箱を並べたお店がありました。

 

どうせ、大したものは無いだろうとエサ箱を漁るとなんと!

 

探していたシュトライヒの「椿姫」があるではありませんか。

 

それも、500円で。

 

 

ほかにもずっと探し続けていたアルバムがみつかり、ホクホクして帰りました。

 

で、早速聴いてみると。。。

 

素晴らしく上手いのですが、ちっとも可憐ではない。

 

高校生の頃の感受性と今の私は随分と変わっていたことに気付き、ちょっとショックでした。

 

このアルバムにたどり着くまでに買い求めたものを整理してみたら、こんなにありました。

 

 

 

 

 

 

決してシュトライヒのファンではありません。

 

たった1枚の「椿姫」に近い歌声が聴けるかもしれないと思いながら見つける度に買い、その都度、「ちょっと違うなあ、やっぱりあの「椿姫」じゃあないとだめだな」と思っていたのに。

 

もちろん、思っていたイメージと違うだけで、シュトライヒの歌は素晴らしいです。

 

それでも、大げさかもしれませんが、何十年も見ていた夢やぶれたり、という気分でした。